留学体験レポート

森田 智子 ケント大学(交換留学)

留学期間 国名 留学先大学名 留学の種別
2010年4月27日から
2010年12月27日まで
イギリス ケント大学 交換留学

 私にとっての留学は、全体的に考えると楽しかった事より辛かった事や苦労した事の方が多かったような気がします。まず、ロンドンの空港でタクシー会社に電話で連絡を取ろうとしましたが相手の言っている事が全然聞き取れず、到着早々イギリス英語の難しさを痛感することになりました。またイギリスでは様々な民族の人と話す機会があり、人によって発音やアクセントが大きく異なるので、聞き取りには大変苦労しました。相手の言った事がわからず何度も聞き返してしまい、それだけで自分の英語に自信をなくす時もありましたが、ここまで色々な英語が聞けるのは今しかないと思ったので、「たとえうまく聞き取れなくても、経験として色々な人の英語を聞いておこう」と考えるようになりました。聞き取りが苦手な分、誰かと話す時はいつも緊張してしまいましたが、逆にうまくコミュニケーションが取れた時はとても励みになりました。

 語学以外で一番苦労した事は、クレジットカードを持っていかなかったのでオンライン予約ができなかったことです。イギリスに限らず、留学する人は全員持って行かないと、損したり困ったりするかもしれません。なのであえてここでも言わせてもらいました。留学生の皆さん、出発前にクレジットカードをお忘れなく!

 ここまで苦労話ばかりでしたが、楽しかった事や自分にとってプラスになったことも結構ありました。寮のハウスメイトやクラブ活動で出会った友達と仲良くなったのもいい思い出ですが、私にとって一番大きな経験は、日本の外から「日本」を見れたことでした。例えば、店ではあまり日本に関する商品は置いていませんでしたが、Japanese SocietyとAnime Societyという2つのクラブ活動に参加したことで、日本に関心のある人が意外に多い事に気づきました。また、相手が日本の事を知っているととても嬉しく、自分から日本の事を教えるのがとても楽しかったので、その時初めて自分が日本を誇らしく思っていると実感しました。さらに、大学があるカンタベリーという町からロンドンに行く時に乗っていた電車が、日本の某大手会社によって作られていることに気づいたのがきっかけで、「技術力があり、海外展開している企業」を目指そうと決めました。将来の目標をはっきりさせるのも目的の一つだったので、私にとっては意義深い発見でした。

 最後に、私の留学のまとめとしては、「楽しい事だけではなく苦しい事も含めて自分のためになる」のが留学だと思います。もちろん最初から苦しむために行く人はいないと思いますが、壁にぶち当たる事で様々なものが見えてくるはずです。「自分」や「自分のやりたいこと」がよく分からない人には特に留学を経験してほしいです。色々なことに興味を持ち、考え、自分に必要なものを見つけるのには絶好のチャンスなので、安易に薦めるわけではありませんが、ぜひ留学でできることを考えてみてください。

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