Part.5

5℃は暖かい!?

M.A.さんから

私は(2月)24日に福岡を出発し、夜7時30分に北京空港に到着しました。飛行機は上海経由だったので上海で入国審査をしましたが、税関のところは人が一人もいなくて、お茶を飲んで休んでいました。だから何も検査はありませんでした。北京空港からホテルまでタクシーに乗りましたが、110元でした。空港を出たらすぐに客引きにつかまってしまい、私のスーツケースを引いていくので仕方ありませんでしたが、「ああ私って愚かだ。白タクがいるってことを知っていながら断れずについていくなんて…」と心の中で自分を責めました。次の日は朝5時30分にタクシーに乗ってまた空港まで行きました。ホテルで予約したタクシーにも「朝早すぎるから100元」と言われました。


空港では手続きをする時にコンピューターが故障していて、ずーっと待たされ、違うカウンターに順番を争って並んだり、並んだらさっきのカウンターのコンピューターが直ってまた並びなおしたり、そのようなことをするうちに搭乗時刻がせまっていました。私の後ろに並んでいた日本人らしい男の子に「留学生ですか?」と聞くと、同じ大学に行くということが分かり、いっしょに行くことにしました。長春はマイナス7℃でした。二人でタクシー乗り場に行って乗ったのに、後から人に聞いた相場より50元も多くとられました。そういうわけで、大学に着くまで正規料金のタクシーには一度も乗ってません。


大学の留学生寮の設備を最初見た時は、みな閉口していました。もう今ではすでに慣れたので何とも思いませんが、東北師範大学はヒドいかも知れません。共同シャワー、トイレともに調子が悪いです。私の「同屋」は韓国人です。でも彼女は今帰国しているのでまだ会ったことがありません。新しく来た日本人は20人くらいで、だいたい韓国人と同じ部屋です。日本人同士の組み合わせは少ないです。いろんな国の人がいますが、仲は悪くありません。人間関係はよいと思います。


食事は、朝は食パン、昼は「小吃」あるいは食堂で「盒飯」、夜は自分で作ります。階ごとに台所があってガスは使用者で買っています。中華もおいしいけど毎日食べていると体をこわしそうです。


授業は月曜日〜金曜日の朝8時〜11時までで、私は中級班に入りました。産大の中国語学科の3回生のKさんも一緒です。先生は熱心です。私は運が良かったのかも知れません。


6月9日、本人から電話がありました。それによると「先生は熱心です」を「先生は熱心ではない」に訂正して欲しい、ということです。詳しくは本人からの手紙を待ってこのページに掲載したいと思います。なおこの件についての問い合わせは:chiuman@ccまで。緊急!


今までに大学に払ったお金は、学費900ドル(前期分)、登録料30ドル、外国人登録200元、部屋代90ドル(一ヶ月)、部屋の保証金300元、教材費130元です。金、金、金…です。来た当初はごみ箱、スリッパ、鍋、ものほし、ハンガー、延長コード、はし、スプーン、トイレットペーパー、バケツ(これはシャワーの調子が悪い時に必要)、手桶、洗面器など必需品をそろえなければなりませんでした。


さっき家に電話をして送って欲しいものを伝えました。特に私は掛け布団カバーと枕カバーを希望しました。カバーの得体の知れないシミが気持ち悪いからです。中国にもちろんたくさん売ってありますが、買う気がしないのです。デザインの問題ではなく、値段で・・・。50元くらいになると手を出しません。長春は物が豊富にあります。「なんでも」と言ってもいいくらいです。別にあれこれと持ってくる必要はありません。リンスinシャンプーもボディソープもあります。多分最近どっと品物がふえたのでしょう。


この間Tさんから手紙が届きました。日本人が多いようです。『成功する留学』という本に「烟台へいらっしゃい」という文が載っていた影響が大きいようです。ここは何人いるか分かりません。そんなに固まって行動していないので把握できません。設備の悪さなどには驚かされるものの、東北師大も“住めば都”なのかも知れませんが、私はやはり移動するつもりです。


いろいろ書きましたが、生きていますので心配はいりません。春が来れば水は溶けるのでしょうか。ついこの間は5℃まであがってとても暖かでした。5℃で暖かいと感じるということは、少しは慣れたということでしょうか。「こういう暖かい日は外に出る気がするよねー。」とみなで話しています。でも今日はけっこう寒いです。解けた水がまた凍っています。日本はどうですか。また手紙書きます。


(1997年3月31日)

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