Part.1

ここ二〜三年の間に受け取った卒業生或いは留学生からの手紙より、中国留学を志す皆さんに参考になると思われる情報・指摘・感想などを、差出人のprivacyに触れない程度に抜き出して列挙しますのでご一読ください。
今後とも、情報をいただける方はご協力をお願いします。

卒業生・留学生からの手紙集

M子さんから

ちょうど一ヶ月チベットのラサ、敦煌、嘉峪関を旅行していました。最初から最後まで運がついていなくて本当に辛い旅行でした。例えばゴルムドのCTISでもめたこと…一人800元、外国人11人で日本車を貸し切りにして出発したのですが、一時間走ったところでCITSの経理が待ち伏せしていて引き返すはめになりました。バス会社の窓口にはチベット政府が発布した条約があって、それには「ツアーを組めばチベットに行ける」と書かれていました。また逆に「CTISを通さなければ行くことが出来ない」とはどこにも明確な文章としては貼られていませんでした。…CITSを通すと980元もかかり、バスも日本車でないので納得がいかずに経理に詰め寄ったところ、もめ出してしまった。私は話にならないと思って“ガン”とたたいて出て行くと経理が怒って追いかけて来ました。(友人になった香港人曰く、手に棒を持っていたとのこと)…私が思うのは、重要なのはお金じゃないってことです。…納得いかない内容のものにはお金を払えないってことです。納得が行くなら気持ちよく1000元でも2000元でも払う。お客を納得させるのが旅行社としてのサービス以前の一番基本的な仕事ではないかと思う。(M子:学生)

J男さんから

南京路の変なお兄さんに引っかかって300元ぐらいですんだのはいいほうですよ、先生!ご存知のとおり、上海市で見られる“Bar”の看板をあげる店のほとんどはいわゆる「ボッタクリBar」です。(上海視察の)お客様の中にはやはりnightのアテンドを頼む人が多いのですが、どこにも紹介出来る店がなく、「一杯10万円のブランデーをお試しになりますか?」と半ば脅して夜はホテルに缶詰にするというのが現状です。(中略)また経済をテイクオフさせつつある今の現状が、政府の政策を肯定化しそれを静かに受け止めているならまだしも、あたかも独力ですべてを成し得たように考え、傲慢になっていくようです。はっきり言って今の上海開発はインフラを含め、すべては外国の資本が頼りなのですが、その一方で「資本金十億US$以下の企業は歓迎しない」「ハイテク産業を望む」とワガママの言い放題。日本人学校の移転に関しても、「子弟教育も投資環境の一つである」という「日方」の再三の申し入れにもかかわらず、土地のリース代は天井知らず、ともいうような金額で現在も難航しています。大陸に来て「中華思想」というものがなんとなくわかって来たような気がします。(J男:会社員)

M代さんから

三年ぶりの中国で、都市の変化の大きさに驚いています。「老百姓」のモラルの無さや、相変わらずの「向銭看」ぶりに、たびたび失望させられたり、はらわたの煮えくり返る思いをされられますが、三峡や張家界などの絶景や車窓からの農村風景を目にすると何度でも足を運びたくなります。(M代:会社員)

A子さんから

老師上次写、在北大路車站開了個新的菜館和商場中心。当時我不能馬上反映過来、因為我首先想到北大車站、其実北大周圍有了不少新的餐庁和商場、老師指的是何処的一個?過一瞬間后才知、京都的北大路呀!aa!在中国呆很長時間、好像我的思惟方式已経受到不少影響ba!(A子:学生)

K男さんから

空港バスで市街へ向い、重慶大廈前で降り、ホテルでパスポートを見せようと荷物をさぐると、ない、パスポート、現金、その他入学書類などが入った小さなバッグが消えていました。バスの中で荷物の整理をしている内に棚に置き忘れたことに気付き、ホテルの主人に空港事務所に連絡してもらい、僕はチェックインを済ませて空港へUターンし、事務所に駆け込むと、なんと届いていました。中身は何一つなくなっておらず、地獄から天国へ、もう大騒ぎでした。あくる日ホテルの主人に連れられ空港に行き詳しい説明を聞きました。運転手が終点まで行き、車内を点検すると棚の上にバッグがあり、中を見ると50万円が入っており、事務所に届けてくれたそうです。…それから新聞社の取材があり、次の日の紙面に載ってしまいました。運転手の方とぼくが肩を組んで謝礼の金一封を渡す様子の写真入りです。その日はホテルの中で僕は「ラッキーボーイ」と呼ばれていました。ちょうど春節ということもあり、記事は「正直な運転手、落とし物を届け外国人青年感謝する」という感じで、ほのぼのエピソードという扱いでした。(K男:学生)

Y男さんから

その他特に変ったことはないのですが、この間CMの撮影のアルバイトに行き、ジュースを飲んだあと、カメラにニッコリするだけのシーンを撮って300元ももらってしまいました。ぼくの他にも十二人くらいの中国人が来ていましたが、彼らは「表演」、特に目の表情がないらしく、その点ぼくは半年京劇をやってきたこもあり、即O.K.がでました。この時は「あー、京劇を勉強してよかった」と思いました。(Y男:学生)

Y子さんから

結局ラサには一ヶ月近く滞在したのですが、市内を観光しただけで終わってしまいました。郊外に鳥葬の見られる寺もあったのですが、今回は果たせず残念でした。それからカトマンズに車でぬける予定でしたが、季節柄ネパールに行く車がなく、人数を集めれば「包車」して行くことも出来たのですが、旅行者も少なく、この寒さであるし、ということで急遽予定をラオスに変更し、雲南から陸路でラオスにぬけるため、再び雲南に戻ってきました。(昆明でラオスのビザがとれ、領事館の人に必ず飛行機で行くように言われましたが)…というわけでいま西双版納に来ています。国境に近い孟連、孟阿、蘭滄という町には様々な民族衣装を着た人がいて「很有意思!」でした。…少数民族の人たちが持っている民族衣装の共布で作った素敵な「包包」が欲しくて仕方なかったのですが、これはほとんどの人が持っているにもかかわらず、市場では売っていないのです。どこを探しても見当たらないので市場にいたワ族の「guniang」に売ってくれと言ったところ、100元などとぬかされ、ようやく60元までまけさせたのですが、あとで他の人に、そんなものは30元くらいで買えると言われて口惜しい思いをしました。(Y子:学生)

K代さんから

とにかく少し前の曁南大学はかなり評判がよかったのですが、今はほとんどなんのメリットもないと言っていいほどです。特に中国の大学の対外漢語教育系には金儲け主義みたいなものがありますが、曁南大学はかなり顕著に現れています。また物価も目にみえて上昇しており、食費、生活費もけっこうかかります。(K代:学生)

Y江さんから

それから最近昆明市内のホテルで、日本人男性の旅行者が中国人の「小偸ル」に刺される事件があって、同じ日本人だしなにかの手助けになればとお見舞いに行ってきました。病院には公安の人が常時見張っていてお見舞いを拒否していましたが、口外しないことを条件に少しだけ会わせてくれました。幸い傷の方はたいしたことはなくその人はしばらくして帰国されました。それでも、今回のことは日本領事館の方でも取り扱ってれませんでした。昆明は治安が悪くなる一方なので気をつけなければと思います。(Y江:学生)

H雄さんから

一見繁栄に酔っているかの上海市民ですが、去年までは幸いにしてインフレ率を所得上昇率が上回ったのでよかったものの、この景気も先が見えはじめたようで、落ち込んだときどうなるかが心配です。…その一方で精神的には依然として圧迫感を受け続けています。6月4日、中国全土でCNNの受信が出来なくなったというのは本当でしょうか?また、6月3日、主任クラスの講師は突然「集会」に参加させられました。「改革・開放」を叫べども、情報管理はゆるめることが無いようです。今月の《九十年代》はまた没収されたようで手元に届きません。(H雄:会社員)

K也さんから

日本は大分寒くなっていることとおもいますが、…香港はこのところ涼しく湿度が低く、日本の秋のような過ごしやすい日が続いています。…これまでは香港の代理店を通じて販売していたのですが、近い将来は直接販売活動を行って行くこと考えています。…今後はもっと中国の内側まで頻繁に行くことになります。仕事としてはとてもやりがいがあると思いますが、苦労も多いと思います。(K也:会社員)

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