深zhenのあぶない夜 (K.T.)

深セン(Shen1 Zhen4/Sam1 Jan3)のあぶない夜

言い忘れましたが広州外語学院は7月の前期をもって卒業し、9月より深土川(Shen Zhen)にマンションを借りて住んでおります。正直言いますと、前回お話しました香港でのアルバイト計画が諦めきれず、実際に行って探してきました。求人を見ては電話をかけ、街を歩いて貼り紙を見ては入って行って話したり面接したりと。しかし六ヶ月のアルバイトではまず就労ビザが下りない。何も技術を持っていない単純労働ならなおさら難しい。不法就労だと3回目くらいでイミグレにひっかかるだろう・・・・などなど。私の抱いていた香港でバイトして、貯まった給料でペニンシュラホテルに泊まるという淡い夢は、わずか4日間の就職活動ではかなくもビクトリア湾の藻屑と消えてしまったのでした。


正式採用だと、普通話、広東語、英語が使えるだけでかなり職は見つかるようです。実際六ヶ月のアルバイトというのを言わず面接した日系企業では、あやうく本採用されそうになりました。とにかく香港社会は厳しいなあ、日本に出稼ぎに来る外国人もこんな気持ちなのかなあ、と香港の摩天楼を眺めながら深く考えされられたという次第です。


主要な目的の一つが広東語学習だったので、何も無理して香港に居る必要はなく、香港のラジオ、テレビがいつでも鮮明に入り、香港まで船、列車でわずか一時間足らずほどしか離れていない深土川でも充分広東語は勉強できると思い、深土川に住むことにしました。現在は深土川大学(マンションより歩いて15分と近い)にもぐりの聴講生として授業に出席したり、学生を掴えて個人的に広東語の勉強をしています。残りの時間はテレビ、ラジオ、新聞を使ったり、自分の好きなように勉強しています。


最近こちらでのバイトの話しを友人より紹介してもらったので、出来ればしてみたいと考えております。香港であんなに難しかったバイトも、ここ深土川経済特区内だといとも簡単に見つかってしまう。外国人でも一般中国人が住むマンションに住めてしまったり。しかも、私の部屋は深土川大学留学生楼より半額近く安い。そして蛇口工業区よりミニバスで15分のここ南山区はマンションの建設ラッシュで、雨後の竹の子のように高層マンションが次々建てられています。数年後には地下鉄が通り、商店も増え、将来的にはかなり発展が期待できる地域だと思います。そのマンションが現在なら数百万円で買えてしまいます。香港人の投資が多いようですが、日本人でも買えないことはないでしょう。実際に留学ではなく、不動産投資のために来ている日本人もいます。深土川への日本企業進出も始まったばかりのようで、まだそれほど多くはないらしく、留学生の中には中国語をマスターして現地採用で就職し、将来は自分の会社をつくるという人も少なくありません。まだまだ未知数のここ深土川は、そんな“Shen Zhen Dream”を追い求める人たちにとって夢の広がる所なのでしょう。彼らを見ていると、こちらまで刺激を受け、頑張らなければと思います。


反面治安の悪化もひどく、深土川大学の敷地内でさえ数件殺人事件があったそうです。一番驚いたのは“ミニバスジャック”。街を走るミニバス内で客が少なくなった時ねらい、ナイフを突き付けて一人一人財布を奪い、乗っ取ってしまうという、しかもこれが白昼堂々と行われるというから、その手口の大胆さに驚いてしまいます。現在の深土川ではいつ、どんな所で、何が起ころうとも不思議ではないのかも知れません。というわけで来年二月までの間は深土川に住んでいます。

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