法学会 春期講演会『犯罪被害者支援における警察の役割』開催報告

 京都産業大学法学会は、警察庁警察大学校校長 田村正博先生を講師にお迎えし、2012年6月18日、神山ホール大ホールにおいて恒例の春期講演会を開催した。法学会会長 戸田五郎法学部長の挨拶の後、田村先生は「犯罪被害者支援における警察の役割 〜 被害者支援施策の経緯を中心として」をテーマに講演され、法学部・法学研究科・法務研究科の学生などが聴講した。

 講演では、まず、日本の警察制度と警察大学校について説明がされた後、犯罪被害者支援施策の経緯について、立法や政策立案に関与した立場から、そこでのご自身の経験を交えながら解説がおこなわれた。特に、1991年10月3日に開催された、犯罪被害給付制度・犯罪被害救援基金創設10周年シンポジウム「被害者救済の未来像」から、2004年の犯罪被害者等基本法の制定にいたるまでの解説においては、支援を得ることのできない犯罪被害者とその家族の方達の切実な声が、立法や政策立案に大きな影響を与えたことが語られた。そして、以上の歴史的展開をふまえつつ、本講演のテーマである犯罪被害者支援における警察の役割について、詳細に解説が加えられた。

 その後の質疑応答では、法学部の新ゼミ(被害者学)のゼミ生や、浦中ゼミ(警察学・社会安全学)のゼミ生などが積極的に質問をおこない、本講演のテーマに対する学生の関心の高さを示していた。

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