結果分析・改善計画(平成25年度 春学期)

1.結果の総評

  • 「プレップセミナー」は、1年次配当の導入科目である。今年度からの改善として、法律学科と法政策学科の学生の混成クラスだったものから、所属学科別にクラスを編成することとした。
    昨年度と今年度の調査を比較してみると(「強くそう思う」・「そう思う」の合計を見ると)、「学びの面白さを感じた」については前年度60%程度だったものから、今年度は法律学科が約65%・法政策学科が約70%となった。また、「成長を実感することができた」については、前年度60%程度だったものから、今年度は法律学科・法政策学科ともに約70%に、さらに「満足度」は前年度70%弱だったものから、今年度は両学科ともに約75%程度と、いずれも改善している。
  • 「法学部の学びについてイメージを持つことができた」の項目については、昨年度の70%程度から、法律学科では今年度80%程度まで改善が見られた一方で、法政策学科では70%程度と横ばいであった。また、「将来について考える機会を持つことができた」については、昨年度65%程度から、法律学科では70%弱に改善が見られたのに対して、法政策学では60%弱に落ちている。
  • 「プレップセミナー」受講生の成長実感度は、法学部での調査実施科目全体の平均と比べて、やや高い。これは導入教育として期待された効果を上げているものとして、評価できる。
  • シラバスの活用については(「かなり・どちらかと言えば」参考にした)、「少人数科目」と「他科目」がともに80%程度と高く、「プレップセミナー」では少ない(50%程度)。プレップセミナーはクラスが自動的に割り振られていることから、受講生があまり参考にしていないのに対して、選択科目においてはシラバスの活用が進んでいると言えよう。
  • 「プレップセミナー」における事前・事後の学習(予習・復習)については、「十分に行った」とする者が、法律学科で45%程度、法政策学科で40%程度となっており、他の少人数科目(2/3年次演習など)の60%程度と比べて低い。

2.調査結果にみられる本学部授業の課題

1.プレップセミナー

 上記1に見たように、学科別のクラス編成にしたことの因果関係は不明ではあるが、「面白さ」「成長実感」「満足度」ともに改善が見られた。一方で「将来について考える機会」については、法律学科では改善がなされたが、法政策学科では若干ポイントが落ちた。両学科ともにキャリア教育開発支援センターとの協働で「キャリアガイダンス」を実施しているにもかかわらず、学科で差が出たことから、こうした点を検討・取り組む必要があると思われる。

 また、事前・事後の学習については、十分に行ったと認識している者が他の少人数科目群と比べて低い。少人数教育の手法を活かし、予習・復習を習慣づけるような試みが必要であろう。

2.少人数科目

 少人数科目においては、面白さ実感や成長実感度、満足度について、実施科目全体平均よりも高く、予習・復習を十分に行ったとする学生の割合も高い。学習意欲のある学生に対して、十分に教育効果を上げていると考えられる。2/3年次演習のほか、自由演習・双方向科目などの少人数科目を質・量ともにさらに充実させていくことが、目指すべき方向性であると思われる。

3.2の各項目についての改善計画

  1. プレップセミナーを導入教育としてさらに活用していくために、教育内容についてさらなる工夫をしていく。担当者打ち合わせでの意見交換や、MLでの情報交換の機会を充実させる。その際には、将来について考える意識付けの方法や、予習・復習を促すような課題の出し方等について、情報交換を行う。(実施担当者:各科目担当者、法学部FD委員会)
  2. 少人数科目を充実させるために、公開授業などの機会を用いて、学部内での広報に努める。(実施担当者:法学部FD委員会)
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