特別研究

担当教員の指導のもと実験と研究を積み重ねる

「特別研究」では、担当教員の指導を受けながら実験と研究を積み重ね、ひとつの研究テーマを探究。試行錯誤を繰り返しながら、その成果を卒業論文にまとめ、研究発表を行います。

特別研究

標準技術を活用したデータセンタ網管理のための研究開発

近年、クラウドコンピューティングをはじめ、ITシステムは複雑化の一途をたどっています。複雑なITシステムは実際には運用担当者の日々の努力によって支えられており、これら担当者の負担を少しでも軽くするためには、可能な限り運用を自動化することが望まれます。本研究ではさまざまなネットワーク機器を統合管理することが可能なSoftware Defined Network(SDN)などの標準技術を活用し、実用的なデータセンタ網の運用自動化方式について研究開発を行っています。

立体360°画像の生成に関する研究

全ての視線方向をカバーする画像を360°画像とよび、360°カメラを使うことで、簡単に撮影することができるようになりました。360°画像をヘッドマウントディスプレイで見るとある程度の臨場感があります。しかし、立体感・遠近感を得ることはできません。この研究では、360°画像をコンピュータ処理することで、両眼立体視が可能な立体360°画像を生成することに成功しました。現在は、あらかじめ撮影した固定点から立体360°画像を見ることができますが、今後は、移動しながらそれができるようにする計画です。

非同期分岐プロセッサ型蝸牛パーティションモデルとそのFPGA実装

私たちヒトを含む哺乳類は耳を使って音を聞いていますが、耳は単に音を脳に伝えているだけではなく、それ自体が高度な音声信号処理を行っています。特に耳の中にある蝸牛と呼ばれるカタツムリのような形状をした器官において、流体、膜、細胞などが連成して動作することにより、高度な信号処理が実現されています。本研究では、そのような耳の動作のしくみを再現するための電子回路の設計手法を提案しています。数学を使った理論解析、計算機を使ったシミュレーション、試作回路を使った実機実験を通して、提案手法の有用性を示します。

深層学習を用いた移動ロボットの障害物回避

人工知能での新しい機械学習アルゴリズムとして注目される深層学習を用いて、前方に置かれた異なる大きさの障害物を、移動ロボットが適切な距離で回避するシステムを構築します。遠くの大きな物体と近くの小さな物体はカメラ画像上では同じサイズとなり判別が難しくなりますが、深層学習ではロボット前面の左右のカメラで撮影した2枚の画像を並べた入力に対し、距離と大きさの組合せのラベルを学習させるだけで、学習の過程で両眼視差という特徴量を自ら抽出し、距離の識別に成功しています。学習にはビッグデータが必要であるため、実画像では無く、3Dゲーム開発環境のUnityで作成した多数の画像データを用います。

負圧吸着力を用いた入力補助インタフェースの開発

タッチディスプレイを介した入力では、ユーザーに対して振動や音などを提示することで、操作性を向上させています。しかし、振動などによる方法のみでは、ユーザーに対して十分な操作感を与えることはできません。そこで、ユーザーとディスプレイの接触部分の摩擦力を接触部分の空気圧を変化させてコントロールすることで、入力方向の補助や粘性感などの操作感を付与する装置を開発しています。将来的には、タッチペンや指輪型の装置に搭載することで、どんなディスプレイに対しても入力補助が可能なシステムの実現をめざします。

Ruby on Railsによる蔵書管理システムの構築

情報理工学部の教員は、図書館に蔵書されてない書籍を保有している事があり、これらを学生が借りられれば学生の学習・研究に役立ちます。しかし、個人蔵書は貸借情報管理がシステム化されておらず、書籍の貸し出し先が不明となる危険性が高いため、その貸借は殆どできていません。本研究では、この現状を改善すべく、教員が個人保有する書籍類をデータベース上で管理し、それらの教員と学生の間での円滑な貸借を支援するシステムの実現をめざしており、オープンソース・データベースMySQLとWebアプリのフレームワークとして著名なRuby on Railsを用いて開発を行なっています。

錯視から脳視覚系の適応のしくみを探る

錯視は単なるエンターテインメントではなく、視覚情報処理の神経機構を解明し、人の脳のような適応力の高い視覚処理システムの開発にもつながる研究ツールです。たとえば残像とは、ある色を見続けたあとその色を取除くと、見ていた色と反対の色が知覚される錯視ですが、これは視覚系が外界環境に順応するため活動を抑制した結果生じるものです。本研究ではミラーなどを用いて多様な刺激画面を呈示したときの残像の見え方を調べて、このような抑制調節が脳のどこで起こっているかを系統的に検討することで、視覚系が外界に適応する機構を解明していきます。

大学入試問題の自動解答システムに関する研究

「明日は晴れる?」のような、人間にとって自然な形で質問できる質問応答システムが開発されています。特に、大学入試問題の自動解答は、人工知能技術の性能向上が試される領域として、さまざまな研究が行われています。本研究では、大学入試二次試験の世界史問題に解答するシステムの開発に取組んでいます。問題に正解するには、空欄の内容を推測し、大量の知識から正解を導く必要があります。そこで、機械学習したニューラルネットワークから得られる言葉の実数値ベクトルやその語順を考慮した自然言語処理を介して解答する手法を研究しています。

トロイ回路を検知する回路の挿入箇所探索方法

メッセージの送受信やショッピングに用いるスマートフォンはLSI(Large Scale Integration)を用いてさまざまな機能を実現しています。最新のLSIには数十億個というトランジスタが含まれ、トランジスタの組合せからなる回路はさまざまな機能を実現していますが、製造されたLSIの内部を詳しく調べることはとても難しいことです。そのため、製造されたLSIには隠された機能(トロイ回路)がある恐れがあります。そこでLSIの内部にトロイ回路が搭載されていないことを保証するしくみを開発しています。このLSIに追加するしくみは製造されたLSIの内部を容易に網羅的に調査可能とし、内部にトロイ回路が存在しないことを保証するものとなります。
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