知財エキスパート

知的財産の開発、保護と活用、紛争の解決を担う人材を育成

目的

 産業経済社会のグローバル化にともなって、世界の各国が協調し、調和のとれた進歩と発展が求められています。その中で特に日本は、環境の保護、安全な食糧とエネルギー源の確保、高齢化への対応など、高度な知識を生かした国際社会への貢献が望まれています。

 人類の生み出した高度な知識が、具体的かつ目に見える形で現出したものが『知的財産』(略して「知財」ということもあります)(Intellectual Property, IP) と呼ばれ、例えば、世界最先端の新規技術の創造である発明、さまざまな工業製品の付加価値を高める美観である工業デザイン、商品やサービスを提供する事業者の蓄積された信用の証であるブランドやマーク、アーティストやクリエータによって生み出される音楽や映画、小説を始めとする文学作品、演劇や建築物、美術作品などのさまざまな著作物をあげることができます。

 近年、情報化社会、脱工業化社会と呼ばれることもある、特に先進諸国にとっては、従来型の素材や組み立てなどの製造産業を、今後、工業化によって経済成長と豊かさを求める国々に移転し、先進国自体は高度な知識、その具体的な現出である知的財産を多く生み出し、それらを有意義に活用することで、社会の発展と豊かさを実現していくことが必要です。これによって、先進諸国は地球規模での人類の課題である環境問題、人口問題、食糧問題、エネルギーやレアメタル、水などの資源問題などの解決にも貢献することができます。

 そのために、先進主要各国は、知的財産をより多く生み出し、これを適切に保護すると同時に有効活用するための国際ルールの策定に努めています。

 具体的には、従来からある『世界知的所有権機関』(World Intellectual Property Organization, WIPO)、『特許協力条約』(Patent Cooperation Treaty, PCT)などのフレームワークを超え、世界が1つのルールによって知的財産の適切な保護と活用を図ろうとする『実体特許法条約』(Substantive Patent Law Treaty, SPLT)策定に向けた野心的な試みなどがあります。

 この知財エキスパートコースでも、これらの国際ルールの策定とその有効な利用、推進に貢献できる人材を育成します。

内容

将来の国際社会の中で、知的財産の専門家として活躍するには、

  1. 各国の知的財産法を始めとする法律や条約に関する知識
  2. 最先端の科学技術や各国の文化、芸術などに対する理解
  3. 外国の特許庁や弁護士・弁理士、現地企業の法務部門などと協議し交渉できる語学力
  4. 企業の技術経営(Management of Technology, MOT)や各国の経済事情に関する素養

 など、高度で幅の広い知識と能力が求められます。
 この知財エキスパートコースでは、これらを中でも最も基礎となる、「(1) 各国の知的財産法を始めとする法律や条約に関する知識」を中心に学びます。

 その他の知識や能力については、大学で開講されている他の科目、例えば語学、理工学、文科学などを始めとする科目を履修すると同時に、生涯を通じて研鑽を一歩一歩積み重ねていかなければなりません。

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