学科再編記念シンポジウム ヨーロッパ言語学科主催
「スイスの魅力を再発見:ヨーロッパとの新しい出会い」
日本スイス国交樹立150周年記念開催報告

 2014年12月13日(土)に本学壬生校地むすびわざ館2階のホールで、外国語学部再編記念のシンポジム「スイスの魅力を再発見:ヨーロッパとの新しい出会い 日本スイス国交樹立150周年記念」(ヨーロッパ言語学科主催)が開催された。

 このシンポジウムは、ヨーロッパ言語学科が誕生した本年2014年が日本(江戸幕府)とスイス政府による公式の国交樹立(1864年2月6日)から150周年を迎える記念の年であることから、多言語国家スイスが持つ4つの公用語のなかの3言語にあたるドイツ語・フランス語・イタリア語の各専攻が中心となって企画されたものである。

 シンポジウム当日は、12時30分の会場とともに、スイス大使館より贈られた各国語のスイス紹介冊子やパンフレットなどを手に本学の学生諸君のみならず、一般の方々も次々と来場された。
 イタリア語専攻の小林 満教授による開会の辞、外国語学部長 鈴井 清巳教授の挨拶に続き、来賓のスイス大使館ミゲル・ペレス=ラ プラント文化・広報部長よりフランス語での挨拶をいただいた。その挨拶をフランス語専攻のアンドレ・ジエモン教授が日本語へと通訳してくれた。

 シンポジウム第1部(「魅力の国スイスへの招待」)では、スイスの言語と歴史を取り上げ、多言語国家としてのスイスの姿をフランス語専攻の平塚 徹教授(スイスの言語事情、ロマンシュ語も含)、ドイツ語専攻の島 憲男教授、イタリア語専攻の内田 健一助教の3名が紹介し、スイス建国とハプスブルク家の関係をドイツ語専攻の岩崎 周一助教が解説した。
 休憩後の第2部では、愛知大学 法学部の大川 四郎教授に「大きな(?)小国スイス」と題した特別講演をいただいた。スイス連邦は、大きさこそ日本の九州とほぼ同じ小国でありながら、「直接民主制」、「永世中立」、「国際人道法の拠点」などの観点からは世界に大きな影響を及ぼしてきていることを豊富な資料を用いてご説明いただいた。

 シンポジウムの最後となる第3部では、さらに深くスイスを知るために3名の講演者が自身の専門を活かしたテーマを設定した。フランス語専攻の長谷川 晶子助教は実際に夏に訪れたフランス語圏スイスの諸都市の現地報告を行ない、その中でフランス語圏の他の都市との比較も行なった。ドイツ語専攻の杉村 涼子教授はヨハンナ・スピーリの『アルプスの少女ハイジ』を、そして同じくドイツ語専攻の高山 秀三教授はスイスの文化都市バーゼルを取り上げて、その魅力を熱く語った。

 小林 満教授の閉会の辞にもあったように、今回は4時間に渡るシンポジウムでスイス連邦の実態に多角的に迫っていった。学生達に後日話を聞き、日頃まとめて伝えることのできないスイスの魅力や実情をなんとか参加者に伝えることができたことを知り、ドイツ語専攻・フランス語専攻・イタリア語専攻の3専攻の教員のみならず、ヨーロッパ言語学科教員一同大変嬉しく思っている。

 最後に、このシンポジウムを成功させるためにご尽力下さった方々、特にスイス大使館およびミゲル・ペレス=ラ プラント文化・広報部長、愛知大学 法学部の大川 四郎教授、外国語学部事務室のみなさん、むすびわざ館のみなさんに心より感謝をしてシンポジウムの簡単な報告としたい。

ヨーロッパ言語学科主任
島 憲男

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