千葉 しのぶ さん

略歴

2001年3月 京都産業大学外国語学部言語学科ロシア語専修卒業
2001年3月 株式会社ANAスカイパル入社 国内旅客伊丹配属
2003年4月 株式会社フェアリンク(現在 IBEXエアラインズ株式会社)入社 運航部客室乗員室配属
(2009年8月現在)

近況

大学を卒業後、大阪伊丹空港で2年間、GH(グランドホステス)として働きました。その後、宮城県にベースを置きます航空会社に転職、現在はCA(客室乗務員)として50名乗りの小さな飛行機(CRJ-100/200)に1名で乗務しています。今年9月1日からは70名乗りのCRJ-700も日本で初めて導入され、2名乗務も始まりました。大学在学中から航空業界に興味を持ち、特に国内系航空会社のGHまたはCAを目指していました。幸運にも私はGH、CA両方を経験。自然の多い宮城県に住み始めて7年目、現在は幸せを噛みしめながら日々楽しく乗務しています。

大学時代

大学でロシア語を学んでみようと思ったきっかけは、中学校時代に初めて触れたロシア文学でした。その当時私は、トルストイやドストエフスキーなどロシアを代表する作家の作品を読み始めました。しかしそれらはとても難しく、何度読み返しても内容をきちんと理解できていませんでした。年齢を重ねるにつれ、文章や表現の捉え方や感じ方も変わっていきましたが、難しいことに変わりありませんでした。ロシア文学をもっと深く読みたいという思いと、言語としてのロシア語だけではなく、ロシアという国のことをもっとよく知りたいと思い、ロシア語専修に進みました。

実際に学んでみてまず感じたことは、難しすぎる…ということでした。読むのも書くのも発音するのも大変で、変化も複雑で、とても苦労したことを覚えています。入学前は、ロシア文学を原文で読んでみたい!という希望を持っていましたが、入学後は講義についていくこと、課題を進めることで精一杯、全く余裕がなかったです。けれど教授達の温かい支えがあり、何とか4年間頑張ることができ感謝の気持ちで一杯です。

せっかく外国語学部に進んだのだから留学もしたい、という気持ちもありましたが、当時は部活動(体育会射撃部)もしており忙しく、断念しました。留学しその言語にどっぷり浸かる生活をすれば絶対にもっと上達は早い、と当時は思っていましたが、留学しなくても語学は習得できますし、しかも実際にそれを生かしている人はたくさんいらっしゃることを考えると、大学時代にもっと貪欲に勉強していれば良かったという後悔もあります。

大学時代はポーランド語の授業も選択していました。ローマ字表記で発音はロシア語だから、ロシア語が読めれば絶対に読める、と勧められ始めました。ポーランドという国すらよく知らなかったのに、ポーランド語の授業がきっかけで在学中にポーランドを訪れ、以後何度か足を運びました。でも、ロシア語を学びながらも未だにロシアへは行ったことがないので、いつか絶対に行きたいと思います。

在学生の皆さんへ

私は現在、ロシア語(ポーランド語)を仕事で生かす機会はほとんどありませんが、ごくたまにロシア人旅客やポーランド人旅客を乗せることがあります。そんな時には挨拶のみですがロシア語、ポーランド語を使うようにしています。例え挨拶一言だけでもその国の言葉で話しかけると皆とても嬉しそうに返してきてくれて、すごく距離が近づいた気持ちになります。どうしてもロシア語を生かした職に就きたい!という強い思いが私にはなかったため、そのせいでとても手抜きをしてしまったという後悔もしています。せっかく自分の学びたいものを思い切り学べる環境にいたのに、何故もっともっと一生懸命に取り組まなかったのかと反省は尽きません。後悔しないために、皆さんには何事にも精力的に取り組んでみて欲しいと思います。

ちなみに私は、ロシア語専修に籍を置いていたことよりも、射撃部に籍を置いていたことがきっかけで、今の会社にいます。そして私は外国語学部に行っていたのに英語がとても苦手です。けれど今の会社には外国人クルーがたくさん在籍していますし、国際線は飛ばしていませんが外国人旅客が多いため使わないわけにはいきません。そのような環境下に置かれていることで鍛えられ、少しずつですが上達しています(英会話学校に行かなくても学べて嬉しい限りです)。

人それぞれ、目指すものも環境も違いますが、諦めないで自分の可能性を信じて進んでいってください。応援しています。
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