廣田 悠介 さん

略歴

2007年 京都産業大学 外国語学部 ドイツ語学科卒

 気が付けば、ドイツ語学科を卒業して4年目になっています。

 そこまで人に誇れるような人生を歩んでいるわけでもありませんが、これから書くいくつかの点に関して何かしらの助けになれば幸いです。

そもそも何故ドイツ語を選んだか。

 私は語学が余り得意ではありませんでした。じゃあ、なんで入ったんだ、と思われるでしょうが割と単純なもので、ゲームが好きでしてその中に出てくる色々なもの(武器やモンスター、音楽)の元ネタを調べているうちに興味を持ち、是非ともその地に行ってみたいと思うようになったのがドイツ語学科に入るようになったきっかけです。

入るきっかけと言うのは何でも良くて、「将来、ドイツで働きたい」「通訳をしたい」「ドイツやオーストリアで音楽を学びたい」「ドイツに住みたい」等々、様々でしょう。私のように思わず「そんな理由?」と言われるようなこともあります。
 とは言え、そこで「じゃあ辞める」となってはいけません。例え入学理由だとしても、一度思ったことを貫き通すことが大事です。

ドイツ語学科で得られたこと

 上記で、貫き通すことが大事。と言いましたが、正にその事を得られたと思います。
 何せ、ドイツ語というのは私にとって未知の領域でした。
 当然ながら、何度も「何でここに入ったかな…」と思うようなことがありました。
 しかし、私には夢がありました。それは留学です。その事があったので、何とか踏みとどまれました。

 夢と言うと大げさなので、「したい事」と言った方が適切かもしれません。かく言う私も入学するまではありませんでした。
 余程の強い思いが無い限り、したい事或いは夢と言うのは早々見つかるものではないと思っています。

 したい事と言うのは、得てして何かしらのきっかけで生まれるものです。私の場合はドイツ語学科に入ったと言うきっかけですね。

留学してみて

 3回生の春から夏(4月から6月末)にかけてドイツのマンハイムと言うところに留学しました。
 私の場合は大学ではなくて、外国人用の語学学校と言うような感じでした。

 そこでは毎日昼までという短い時間ですが、ドイツ語の文法や会話を学びます。色々な地域からやって来るので文化紹介の時間ではとても興味深い時間を過ごした記憶があります。
 その国の特徴が良く現れますね。
 多文化に接する機会と言うのは早々無いもので、日本に居ても観光地や外国人学校、イベント等でしか無いと思いますし、行ったとしても多くの人は大体日本語か英語で会話するでしょう。

 そこを誰の母国語でもないドイツ語で会話するのですから、日本に居ては体験できないことですよね。
 日本でその国の文化を学ぶのではなく、その国に行って文化を学ぶ。また、外国から改めて日本を見る。
 いつもと違った視点で、物事を見る、考えると言うのはこれからの人生のプラスアルファとして働いてくれると思います。

 また、外国人の方と同じ部屋で過ごしたと言うのも滅多に体験できないことでしょう。
 その時は偶々私がそういう事になり、最初は「うへぇ」と言うような思いでしたが、ドイツ語を教えてもらったり、その人の国の文化や日本の文化等で軽く議論を重ねたこともありました。今になって思えば貴重な体験でした。

 遥々ドイツまで行ったのですから旅行をしない。と言うのは非常に勿体無いことです。
 折角ドイツ語を習ったのだから、拙くても思い切って話してみましょう。こうすることで、度胸と言うものが生まれます。度胸は就活や、社会の中でできっと生きてきます

 兎にも角にも、話さないことには何も始まりませんし、意外な交流も生まれるかも知れません。
 電車バスに乗って遠出する。店で物を買う。ホテルに泊まる。出会った人と話す。
 日本では簡単に出来たことも、いざやるとなると、出来ないものです。簡単な会話、例えば挨拶にしても言葉が通じた時の喜び、達成感と言うのは凄まじいもので、外国語に嵌るというのはこう言う事か。と実感できる瞬間ですね。

 帰国してからも、2,3回ドイツに旅行に行ってきました。
 各地を回ってきましたが、まだまだ回りきれて居ません。ドイツ語に自信がない昨今、また行こうか悩んでいますが…

就職活動について

 就職活動と言うのは、現在問題視されていますが非常に早い時期から始まります。
 早い方であれば内々定を3回生の内に貰っているでしょう。それが本命であるなら問題ないでしょうが、そうでないなら、この大不況の最中、正に茨の道が始まることでしょう。先輩方の声や、就職希望の会社の先輩方の声(HPにあったりします)を予め聞いておくと、まず、心の準備が出来ます。
 これから先、長いので心の準備と言うのは非常に大切です。
 面接でも、あると無いとでは話し方や話す内容にも差が出てきます。

また、面接で最も重要なことは、ハッキリとした声で話すことです。少々の敬語の使い方は特に問題ありません。ハッキリと自分の考えを述べる。これが一番重要なことだと私は思います。

 このご時勢、そのようなことを言ってる場合ではないかもしれませんが、敢えてアドバイスするなら、まず職種を決めることでしょう。
 色々手を出すのも良いですが、それだと対策が出来なくなります。極端に言うと、建設会社に入るための対策とIT系企業に入るための対策とでは、全く違いますね。特定の会社に絞らなくても、職種を絞ってしまえば、例え大企業でも中小企業でも聞かれる内容にそこまで差は出ないはずです。

 私の場合、最初からIT系と決めていました。理由もこれまた単純なもので、プログラムも外国語も同じように文法を利用した言語には違いないから、です。特に何かを作りたい。会社を立ち上げたい。と言うような思いはありませんでした。
 こう言う阿呆見たいな理由でもいいと思います。私という実績もありますし。
 因みに留学体験と言うのはここでも生きてきます。少々意地汚い話ですがネタとしては非常に有用です。

最後に

 長々と書いてきましたが、大学生となった最初の仕事と言うのは矢張り友人作りでしょう。
 1回生の最初と言うのは、授業の面でもプライベートの面でもとても不安なものです。

 一人で居ると言うのは、そう言った不安も際限無く増えていくものです。
 一人でも二人でも友人(話し相手)が居れば、相談ごとも出来ますし、きっと不安も軽減できるでしょう。

 私の初めての友人は、偶然にも入学式当日に出会いました。
 色々遊んだり、同じ授業を受けたりと卒業後の今でも交流は続いています。入学式以降でもふとしたことからぽつぽつと増えて行きました。その友人とも交流は続いています。 社会に出てからも友人の存在の有難さと言うものは、身に沁みて感じます。

 特に私は、自宅待機というものを体験しました。これは、仕事が回ってこないので、仕事が来るまで家に居てください。と言うものです。
 この期間、ストレスが凄い勢いで溜まっていきます。こう言うことは家族に話しても余り解消されません。
 そのような時に友人の存在は有難くなってきます。愚痴を言いまくるわけです。向こうには相槌を打ってもらうだけでも相当楽になれます。
 年が同じ、同じ社会と言う境遇に生きる者同士、そう言う愚痴を零せる、零してもらう関係になると言うことは、今後の信頼関係にも大きく関ってくるでしょう。

 長ーい付き合いが出来る友人、それ以上でも良いでしょう、そのような人と巡り合えることを祈っています。

 ありがとうございました。

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