2015年度「国際文化研修(インド)」の現地研修及び成果報告会を実施!

 文化学部では、海外における文化研修を授業計画に含む「国際文化研修(インド)」を開講しています。

 この科目は、海外研修において、語学実習を集中的に実践するとともに、研修先大学の現地学生との交流や文化施設でのフィールドリサーチなどにより、現地の現状と歴史的・文化的背景について理解を深め、国際交流・国際相互理解のあり方を実践的に学ぶことを目的として、開講しています。

 2015年度においても、インドの文化や歴史などを学ぶオンキャンパスでの事前学習を経て、8月29日からの約2週間、文化学部の志賀浄邦准教授とともに、7名の学生が本学交流協定校であるインドのヴィドヤー・プラサーラク・マンダル大学(VPM)での海外研修に参加しました。

 現地研修では、英語やヒンディー語の授業のほか、交流イベント等も企画。学生たちが事前に練習を重ねたパフォーマンスの披露をはじめ、現地学生にも浴衣を着てもらうイベント企画など、楽しみながら交流し、充実した日々を過ごしました。

 帰国後の成果報告会では、学生たちが実際にインドに渡ったことにより眼にしたこと・感じたこと・学んだことなど、まさしく“百聞は一見に如かず”をいきいきと報告してくれました。海外から日本を見る良い機会ともなったようです。

 なお、「国際文化研修(インド)」プログラムは、今年度以降、隔年での開講となり、次回実施は、2017年度の予定です。

  • 毎朝のヨーガ。ポーズが完璧です!

  • 交流イベントでパフォーマンス披露 

  • 成果報告会での記念撮影

担当教員の声

「国際文化研修(インド)」担当教員 志賀浄邦 文化学部准教授 

 今年は7名が参加しましたが、現地のインド・ターネーは安全・衛生面も問題なく、全員体調を崩したりトラブルに遭遇したりすることもなく、無事に研修を終えることができました。これは参加者全員が、主体的・自律的に行動してくれたおかげでもあると思います。私たちのインドとの遭遇は、まず五感への強烈な刺激として体感されました。空港で出てくる人を待つインド人の群衆、原色のサリー、車のクラクションの音、香辛料とカレーのにおいと辛さ、とてつもなく甘いスイーツ、太陽の強烈な日差し、効きすぎた冷房、オートリクシャー(三輪タクシー)の縦揺れなどなど。週末には、近郊の仏教遺跡・ヒンドゥー教寺院の見学やムンバイ市内でのフィールドワーク(インド門、ガンディー記念館、ヒンドゥー教寺院の見学、アラビア海のクルーズなど)も行いました。研修を通して、参加した学生さんたちは大いなる「カルチャー・ショック」を受け、日本について、日本人について考え直すことを余儀なくされたようです。

 毎朝朝食前に大学のキャンパス内でヨーガを行いましたが、それは欧米的(日本的)ないわゆる美容と健康のための「ヨガ」ではなく、呼吸法や瞑想を含む本格的なものでした。約1時間〜1時間半みっちりヨーガを行った後は、とても清々しい気持ちとなり、心も体もリフレッシュした状態で一日を過ごすことができました。ヨーガを専門とする先生の指導の下、全員ヨーガの基本をマスターし、最後に思い思いのポーズを取って記念撮影を行いました。

 今回参加した7名は「日本人チーム」として参加したわけですが、現地での活躍には目を見張るものがありました。初学者が多かったヒンディー語も自己紹介ができるほどまで上達し、英語も「通じることが第一」をモットーに、現地の学生や先生方とのコミュニケーションを通じて、より実践的ないわば「サバイバルのための英語」をマスターすることができたと思います。また、学内で特別に催された「マンガラ・ガウリ」という女性限定のお祭りに参加する機会があったのですが、女子学生5名は果敢に様々な踊りやゲームに挑戦し、主催された方々から大いに歓迎されました。最終日の前日には、文化交流プログラムの一環で日本文化に関するパフォーマンスを披露する機会もありました。今年は全員が浴衣を着用してパフォーマンスに臨みました。全員による「上を向いて歩こう」のリコーダー演奏の後、茶道部に所属する参加学生が中心になってお点前を披露し、お抹茶の提供を行いました。(インド人の方々は、やはり若干苦く感じたようです。)そして最後に、参加学生の一人(神山交響楽団所属)のフルート演奏に合わせて、「世界にひとつだけの花」を手話付きで合唱しました。二度目は、会場のインド人学生たちもステージに呼び込み、会場は大いに盛り上がりました。

 VPM大学のボランティア学生8名は、研修期間中、誠実にそして献身的に、あらゆる面において本学の学生のサポートを行ってくれました。そのホスピタリティ(おもてなしの精神)とボランティア精神は、我々日本人も見習わなければならないと感じました。彼らは、全員が同じボランティア組織に所属しており、普段から社会活動や種々のボランティア活動に携わっているようです。彼らの存在なしにはこの研修について語ることはできないほど、彼らの貢献・協力ぶりは際立っていました。最終日は、双方の学生が2週間の研修を振り返り別れを惜しみました。短い期間ではありましたが、学生さんたちが最後に見せた涙が全てを物語っているような気がします。参加学生たちは、「今度は自分たちが日本に来る外国の方々に何か『お返し』をしてあげなければならない」という思いを胸に、インドを後にしました。

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