「障害学生支援としてのFD」をテーマに研修会を開催

 去る12月2日、経営学部教員を対象としたFD(Faculty Development、教員による授業内容・方法の改善)研修会が開催されました。テーマは、「障害学生支援としてのFD」。近年、本学を含め、大学で学ぶ障害学生の数は増加しています。しかし、例えば視覚や聴覚などさまざまな障害をもつ学生に対する支援、授業の工夫や改善は、必ずしも組織的に行なわれてきたとはいえません。そこで経営学部では、FDという観点からの障害学生支援にどのように取り組んでいくべきかを考えるきっかけとして、本研修会を開催しました。

 研修会では、大阪大学障害学生支援室の松原崇氏を講師にお迎えし、「障害学生支援は誰のため?」というテーマでご講演いただきました。同大学では、5年前に「障害学生支援室」が設置され、学内の各部局と連携しながら全学的に障害学生支援をすすめています。講演では、具体的な授業支援の実例(授業資料・教材、試験に関する配慮など)が紹介されたほか、(1)「障害学生にとって授業担当教員が最も重要な支援者であることを自覚する」(2)「『特別扱いをする』のではなくて『特別でないようにする』」、(3)「障害学生の困難を理解しようとする姿勢を持つ(示す)」という支援のポイントが示されました。

 続いて、本学ボランティア活動事務室の黒嵜久生氏より、本学における障害学生支援の現状や支援のスタンスなどが具体例を通して紹介されました。講演後の質疑応答では、具体的な授業支援の方法や就職活動における支援など様々な論点があがり、予定時間をオーバーして討論が続くなど、教員の関心の高さがうかがえました。現状での課題もまた浮き彫りになりましたが、各教員が認識を深める良い機会となった研修会でした。

障害学生支援としてのFD
障害学生支援としてのFD

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