情報倫理Q&A

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 今日、コンピュータやインターネットは、私たちの日常生活、学習・研究活動に欠かせないものとなっています。しかし、技術の発達はそれまで考えられなかったような問題を引き起こすこともあります。
 以下では、過去に本学で起きた事例をもとに、法令違反あるいは本学のインターネット利用に関するガイドラインの禁止行為に違反するおそれのある行為を未然に防ぐため、いくつかの事例をQ&A 形式で紹介します。情報倫理の性質上、本学のコンピュータおよびインターネットの利用だけでなく、自宅のコンピュータおよびインターネット利用に関する注意も含まれます。違反行為の内容によっては、利用資格の失効または停止、本学の懲戒処分(謹慎、停学等)を受けるほか、権利を侵害された被害者から多額の損害賠償金を請求されたり、罰金・懲役などの刑罰を科されたりすることもありますので、よく読んでルールを守って利用してください。

 

事例1 CD/DVD やプログラムなどの複製について

Q1. 音楽や映画のCD/DVD をコピーしたいのですが、問題がありますか?

A1. 市販の音楽や映画のCD/DVD をCD-R/RW やDVD-R/RW/RAMなどの記録媒体にコピーしたり、音声・動画データを自分のコンピュータで作成したりすることは、著作権法上、自分ひとりで楽しむためや、家族など限定された範囲で楽しむ目的でのみ、著作権者の許諾を得ずに行うことができます(私的使用目的の複製:著作権法第30条第1項)。また、プログラムの複製は、所有する者がバックアップを目的としたコピーを行う目的でのみ著作権者の許諾を得ずに行うことができます。ただし、オリジナルを所持せずに複製だけを所持することや、私的利用であっても著作 権保護技術で複製を作ることができないCCCD(Copy Control CD)やCPRM(Content Protection for Recordable Media)などの著作権保護のための技術的保護手段を回避(除去または改変)して複製することは著作権の侵害にあたります(著作権法第30 条第1項第2号)。

 

事例2 音声や動画の視聴について

Q2. 大学のコンピュータを使って音声や動画を視聴したいのですが、問題がありますか?

A2. 本学のコンピュータは教育研究目的で使用するためのものですから、目的外の利用は控えてください。また、学習目的で利用する場合でも、他の利用者に迷惑を掛けないよう気を付けてください。
なお、コンピュータを利用して音声や動画を鑑賞する方法は、市販のCD/DVD や音声・動画ファイルを再生する方法、インターネット上の音声や動画を視聴する方法などがあります。以下に事例ごとの注意点を記載します。

1) 市販の音楽や映画のCD/DVD を本学のコンピュータで再生する場合

 友達などと一緒に視聴する場合は、著作権法における上映権の侵害にあたる可能性があるため注意が必要です。自宅で家族などの特定少数で鑑賞する場合は上映にはあたりません。しかし、情報処理設備などの不特定多数が視聴できる可能性がある場所では、特定少数で鑑賞する場合でも上映に該当する可能性があります。

2) Web で公開されている音声や動画を視聴する場合

 投稿型のWeb サイトなどでは既存のテレビ番組がそのまま投稿されているなど、著作権を無視した音声や動画が公開されている場合があります。
 著作権を無視していることを知りながら視聴を行った場合、罰せられる場合があります。 本学のインターネット利用ガイドラインでは、著作権侵害のおそれのある行為を禁止 していますので、視聴する際は充分注意してください。

3) CD/DVD から作成した音声・動画データを本学のコンピュータおよびホームディレクトリに所持する場合

 自分で購入またはレンタルしたオリジナルのCD/DVD をデジタルデータ化し、個人の記憶媒体で所持することは「事例1」で紹介した範囲で問題ありません。 ただし、私的使用目的の範囲で作成した音声・動画データであっても、大学のコンピュータ上に所持することは、教育研究目的に必要と認められる場合を除き認められません。
 大学のコンピュータは教育研究目的のために使用すべきものであり、通常、音声・動画データはこの目的上必要ないこと、著作権法上問題のあるデータと私的使用の範囲にとどまるデータとの区別が困難であること、データを再配布し著作権侵害行為につながるおそれが高いこと、パソコン上に所持しなくても個人のポータブル機器で聴くことが可能であることなどが理由です。

4) Web ページで公開されている音声・動画データをダウンロードする場合

 著作権者が公式にデータを提供している場合は、ダウンロードを行っても問題ありません。 しかし、著作権を侵害する行為で音声・動画データを公開しているWeb ページから、著作権侵害行為をしていることを知りながらダウンロードし、所持することは著作権侵害になります。これは、そのデータをさらに他者に配布する等、著作権侵害につながる危険性があるためです。

 

事例3 Webページの作成・利用

Q3. Webページを作りたいのですが、注意すべきことはありますか?

A3.  授業やクラブ・サークルの活動、ゼミ、自分の趣味等さまざまな目的でWebページを作成することがあるでしょう。Webページの作成の詳細は、「Webの利用と作成」の中の「2. Webとは」及び「3. Webサービス」の項目にある記事を参照してください。

1) 作成上の一般的注意

 教育研究機関である大学から発信するWeb ページとして、公開するにふさわしい内容のページを作成してください。
 Web ページを作成することで、個人が簡単に情報を発信できるようになりました。
反面、個人情報の取扱い不注意で犯罪に巻き込まれるなどの報道も多く見られます。また、著作権、商標権などの知的財産権や肖像権やプライバシー権などの権利を侵害する危険も増大します。表現には充分注意しましょう。
著作権等知的財産権については、「京都産業大学 インターネット利用に関するガイドライン」を参照してください。

2) 不適切な文書・画像・動画の所持・公開

 刑法上の「わいせつ物頒布罪」などの犯罪にあたるような文書や画像(写真、グラフィック)、動画などの公開は禁止します。また、たとえ犯罪には至らない程度であっても 教育研究目的上不適切なわいせつ文書や画像、動画の公開も禁止します。
また、わいせつなものでなくても、閲覧者が嫌悪感をいだくような文書や画像、動画も同様です。

3) 著作権侵害となる行為

 他人が創作した文書、絵画、動画、美術品、プログラム、写真などには著作権があり、 Webページで利用する場合、著作権者の複製権や公衆送信権、自動公衆送信可能化権などの著作権や公表権・氏名表示権・同一性保持権などの著作者人格権を侵害しないよう注意する必要があります。

  1. 他のWeb ページなどから画像を無断で転載する
    他のWeb ページなどから画像を転載する場合は、その画像の著作権が誰にあるのかを 確認し、事前にページの管理者や利用する著作物の著作権者に使用許諾を得てくださ い。

  2. 音声・動画データを自分のWeb ページから再生できる状態にする
    テレビ番組を録画し、自分のWeb ページで公開する行為は、放送局など著作権者の複製権、公衆送信権、自動公衆送信可能化権を侵害する行為にあたります(著作権法第 21 条、第23 条第1 項)。よって、私的使用の範囲で楽しむデータであっても、これを 本学のコンピュータ上に所持することは禁止します。
    音楽の歌詞をWebページに掲載する場合も著作権者の許諾が必要になります。
    作曲家の死後50 年以上経過したクラシック音楽は著作権が消滅しますが、市販のCDから作成したデータの場合は製造販売会社や演奏者の著作権(著作隣接権)が存在しますので、無断でMP3 ファイルなどの音声データとして配布することはできません。
    ただし、自主制作した作品を音声・動画データとしてWeb ページに公開することは、 著作権・肖像権などを侵害しなければ認められます。

  3. ゲーム機やコンピュータなどのソフトやプログラムのデータを公開する
    ゲーム機のソフトは「プログラムの著作物」であり、「映画の著作物」でもあります。
    よって、このようなゲームソフトをカートリッジやDVD などの記録媒体からコンピュータに取り出し、そのデータをWebページで公開する行為は著作権侵害にあたり ます。
    よって、たとえ自分の購入したゲームソフトから自分で取り出したデータであっても、 プログラム同様にゲーム機のソフトも公開することが禁止されています。

4) 肖像権を侵害する行為

 私たち一人ひとりには、自分の写真を無断で撮影されたり、公開されたり、その他の使用をされない権利(肖像権)があります。
 被写体となる人に無断で撮影すること、その写真をWebページに掲載することは肖像権の侵害になります。撮影および写真の利用に際しては、原則として写っている人全員の同意を得てください。仲間同士で撮影した写真に知らない人が写っており、その人に 連絡が取れない場合はWeb ページなどで公開することは避けるべきです。

5) Webページや掲示板での不適切な表現

 Web ページや学内・学外のBBS で他人の個人情報(写真、氏名、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス等、個人を特定しうる情報は全て)を無断で公開するなど、プライバシーの侵害となるような情報を掲載することを禁止します。
 また、自分自身の個人情報を書き込む場合も充分に注意してください。
さらに、他人の名前を勝手に使ってBBS への書き込み(投稿)を行うこと、特定の個人に対する誹謗・中傷となるような書き込みを行うこと、BBSやチャットでの差別的発言や人権侵害となるような発言を行うこと、ストーカーやセクハラ的発言を行うことも禁止されており、学生懲戒事由になります。

 

事例4 不正なアクセス

Q4. ユーザID やパスワードの管理において気を付けなければいけないことを教えてください。

A4. 自分のユーザID を不正に利用されないよう、ユーザID の貸し借り、譲渡はしてはいけませんし、パスワードも単純すぎて容易に推測されるようなものは避け、定期的に変更するようにしましょう。また、パスワードをメモした紙を持ち歩いたり、Web ブラウザにパスワードを記憶させたりすることも、他人にユーザIDを不正に利用される行為を助長する危険がありますので注意しましょう。
 また、最近は操作記録ログ収集ソフトウェアを悪用してユーザID とパスワードを収集し、悪用する犯罪が増えています。公共のコンピュータに仕掛けられたソフトから収集されてしまうことや、自分のコンピュータにソフトウェアをインストールする際に同時にインストールされてしまい、それ以降に利用したユーザID とパスワードを全て収集されてしまうことがあります。個人情報の入力やソフトウェアのインストールを行う際は充分に注意してください。
 なお、どんな方法によるかを問わず、他人のユーザID やパスワードを盗む(不正に探知する)行為は禁止されています。また、パスワードで保護されたWeb ページへの侵入を試みてデータを盗んだり、他人のWeb ページを書き換えたりする行為も禁止されており(不正アクセス禁止法第3 条第1 項)、違反すると1年以下の懲役または50万円以下の罰金を科されます。

 

事例5 ファイル交換ソフトの使用

Q5. ファイル交換ソフトを利用した人が逮捕されたと聞きましたが、これらのソフトを使うことは違法なのですか?

A5.  ファイル交換ソフト自体が違法とまでは言えませんが、その利用の仕方によって、著作権を侵害することがあり、悪質な場合は損害賠償の請求を受けたり、刑事罰を科されたりします。ファイル交換ソフトを使って、個人のコンピュータ間で直接ファイルを交換する場合に、注意しなければならないのは、ファイルが他人の著作物であり、交換に提供することによって著作権侵害となる場合や、著作権を侵害する行為によって作成されたファイルを交換によって入手する場合です。ここで関係する他人の著作物の具体例としては、音楽や映画のCD/DVDから作成された音声・動画データやプログラムなどが典型的です。
 ファイル交換ソフトを使って市販の音声・動画データやプログラムのファイルをアップロードすることは著作権侵害にあたり、著作権侵害となる行為によって提供されているファイルをダウンロードすることは著作権侵害のおそれがあります。
一部のファイル交換ソフトは、自分自身の操作と関係なく、自動的に他の利用者のファイル交換作業の中継を行います。その結果、ファイルの複製が残り、第三者がアクセス可能になるように作られています。
 すなわち自ら積極的に行う場合だけでなく、起動しているだけで意図せず著作権侵害となるファイルを交換に提供することになり、著作権侵害に加担することになります。ファイル交換ソフトを本学のコンピュータで起動することは禁止します。さらに自分のコンピュータでも、ファイル交換ソフトをインストールしたり起動したりすることを自粛し、著作権侵害またはそのおそれのある行為をしないよう注意してください。

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