実践的な学びを 地域の力に。 学生視点で発信する、まちの魅力

ゼミ・研究

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  • 経済学部 3年次
    小林 史弥さん

    (写真左)

  • 経済学部 3年次
    齊藤 祐佳里さん

    (写真中央左)

  • 経済学部
    大西 辰彦教授

    (写真右)

 京都府南部に位置する人口約8000人の小さな町、井手町。この町の人口減少を食い止めるため、学生と地域が一体となってまちの魅力を発信している。学生らは「井手町応援隊」として、交流人口を増やすことを目的としたイベントを企画。この活動は町の一事業として予算が組まれ、学生の柔軟なアイデアと行動力が地域政策の一端を担う。今後も自治体や企業、近隣住民など多くの人を巻き込み現場で地域活性化に取り組むことで、学生の成長と地域振興の相乗効果を生み出していく。

「井手町応援隊」の活動を始められた経緯をお聞かせください。

齊藤 祐佳里さん
小林 史弥さん
大西教授:この活動を始めたのは2年前。井手町さんから、人口減少を食い止めたいと依頼があり、私が座長となって検討委員会を立ち上げました。その中で、学生の斬新で柔軟なアイデアを借りてはどうかということになり、井手町さんと京都産業大学との間で包括協定を結びました。長期に渡り継続して活動するため、井手町さんが“イノベーティングチャレンジ事業”として予算を組んでくださっていて、本学としても全学をあげて井手町の活性化に取り組んでいます。

小林さん:私は1年次の時に基礎セミナーで大西先生の授業を受け、地域活性化に興味を持ちゼミに加入しました。京都は生まれ育った地でもあるので、もっと知識を深めたいと思っていたこともきっかけですね。

齋藤さん:私も地域活性化に興味があり、先輩たちの井手町応援隊としての活動を見て、私もやりたい!と。これまでにも地域に関わるプロジェクト型の授業は受講していましたが、ここまで深く地域に関われる機会はなかなかないので、とてもいい経験をさせてもらっています。 
昨年11月には、町の魅力を広めるイベント「いいで!井手町!!食と燈(あかり)のカーニバル」を行った。地元産の竹を使用した燈籠1300個と、地域の子どもたちが作った紙パックの燈籠1000個を、町の中心部を流れる玉川に「みんなで燈そう!井手!みねーしょん」と題して設置。家族連れをはじめ多くの来場者がイルミネーションに彩られた玉川の風景を楽しんだ。 

これまでもさまざまなイベントを行ってきたとのことですが、 今年はどのような企画を考えていますか?

大西 辰彦 教授
 小林さん:昨年行った「井手みねーしょん」が大変好評をいただいたので、今年も継続して行いたいと思っています。学生らしい発想や自由なアイデアで地域を盛り上げてほしいと依頼を受けての活動なので、ただイベントを開催して終わるのではなく、地域の方に何か還元できるようなものを目指しています。そこにさらに自分たちの色を付けていきたいですね。

大西教授:実は、昨年のイベントが終わってから、町民の方からお手紙をいただいたんです。イルミネーションは、外から人を呼び込むだけではなく、町民の方にも町の魅力や誇りを再認識してもらおうという試みでしたので、町のシンボルである玉川を清掃するところから始めました。こういった活動をとてもほめていただき、「学生たちが灯した暖かい光は、今も町の人々の心の中で輝いています」という感動的なお言葉をいただいて、こちらとしても嬉しい限りでしたね。

齋藤さん:そのほかにも宿泊体験などを企画しています。今は空き家になっている民家を使用して実際に住んでいただき、定住促進のために活動したいと思っています。ゼミでは事前に、人口や地形、特産品などについて調べ、町の課題についてきちんと考えたうえで井手町らしさをだせるイベントをと考えています。

活動を通して感じたこと、成長したと感じたことはありますか?

小林さん:外部、それも目上の方と関わるのでマナーには気を付けていました。スケジュールや時間を守るとか、当たり前のことをきちんとすることが大切だと実感しました。また、活動を通してたくさんの人と出会い、京都という地に触れたことで、より京都が好きになりましたね。

齊藤さん:多くの人と協働しての活動ですので、途中で投げ出せないプレッシャーもありましたが、相手の立場に立って考えることを意識しながら取り組みました。一つ案を出すにしても先生にダメ出しされ、もっと練らなければならない、120%の力を出さなければならないと何度もやり直しました。もちろん大変さやしんどさもありましたが、その分感謝されることの喜びを知れたことはとても大きな経験だと思っています。

大西教授:初めて「井手みねーしょん」の提案をした際は、町民の方々から猛反対を受けたんです。提案では竹燈籠だけでも1000個必要でしたから、「竹を切ったことがあるのか」「現実的でない、できっこない」と。それが逆に学生のモチベーションになって、絶対に成功させたい!と努力したんです。自分たちでいろいろ調べて知識もつけ、最終的には納得していただくことができ、開催に至りました。厳しい指摘を受けながらも自分たちの力で切り拓くという体験は、社会に出てからもとても活きてくると思いますよ。また、学生たちにはいつも「地域の人々を巻き込んで活動しよう」と指導しています。立場や考え方の違う人と同じ目標に向かって行動することで、コミュニケーション能力や度胸、資料を作るために文章を書いたりまとめたりする力など、たくさんの力をつけることができると思っています。 

経済学部の専門教育との関係性や今後への期待は?

大西教授:地域の人口減少対策は、つまるところハード、ソフト両面からの魅力ある町づくりが鍵を握ることになりますが、一方で、財政的な限界や過疎問題など様々な構造的課題がその底流に横たわっています。学生たちはここで紹介したような現場での活動を通じ、その苦悩を肌感覚で知ることになります。そして、その気づきや体験こそが、解決の糸口を示唆する科学としての経済学を学ぶ大きなモチベーションになっています。それは学生たちの専門科目に対する学びの姿勢の変化を見ても明らかです。現在の活動の中心は4年生から3年生に移行しています。そして、4年生は自らの実践経験をもとに研究論文の作成に勤しんでいます。こうした活動の継続性はゼミ活動として行うことの大きなメリットでもあります。実践から理論へ、そして再び実践へ。彼らが地域に戻って活躍する姿を想像するだけで胸が躍ります。 

最後に、京都産業大学を目指す高校生たちにメッセージをお願いします。

小林さん:大学で目標を持って頑張るためにも、高校時代にできることを精一杯頑張ることが大切だと思います。高校・大学にこだわらず、興味を持ったことには何でもチャレンジすることが、自分を成長させてくれるはずです。

齊藤さん:京都産業大学は女子が少ないというイメージがあると聞きますが、そんな風には全く感じません。男女、学部問わず、いろんな人と関わることができるので、たくさん刺激が受けられます。ぜひ女子学生の皆さんに来てほしいです。先生方もいい方ばかりですし、校舎や施設も充実しているところも魅力的ですよ。雄飛館のラーニングコモンズは特にオススメです! 

井手町応援隊

 京都産業大学経済学部大西ゼミのメンバーが、井手町を盛り上げるために結成。2013年から人口減少を食い止めるためのさまざまな活動を企画・実施している。

井手町まちづくり協議会

井手町の魅力を発信し、地域内外の交流を深めるまちづくりを行う。活動拠点である「井手町まちづくりセンター椿坂」では、1年を通して四季を感じる催しやふれあいイベントを開催している。 

※掲載内容は取材当時のものです。

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