「複合的思考・融合教育入門」で本学卒業生の上田 洋子さんが講義

2014.11.28

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 11月28日、共通教育科目「複眼的思考・融合教育入門」において、本学卒業生でロシア文学者の上田 洋子さん(1997年・外国語卒)が「異文化交流の現場から‐ロシア・ウクライナ・日本」をテーマとして、講義を行った。

 秋学期金曜4限目に開講されている「複眼的思考・融合教育入門」では、一年次生を主な対象とし、大学および社会で必要な「考える力」を身に付けさせることを目的としている。現実問題に精通した様々な分野からのゲストスピーカーを招き、実体験をふまえた講義・実践や、教員による知識の融合から生じる新たな知の展開を具体的に紹介するといった講義を行っている。

 上田さんは学生の頃から何度もロシアを訪問し、ソビエト連邦崩壊から現在までの変化を肌で感じてきた。また国際的なロシア語能力検定テストであるTORFLで、最高のレベル4の資格を取得するなど、ロシアに精通している。
 
 上田さんはまず「福島原発の観光地化」について語った。原子力発電所事故地であるウクライナのチェルノブイリ原子力発電所は現在、一部観光地化を図り、世界に原発事故の悲惨さを伝える場所となっている。対して福島原発では、国は情報のすべてを開示しておらず、また原発問題に関心を強く持っている国民が少ない。「このままでは人々の原発事故の記憶が薄れていってしまう。それを阻止するため、福島原発は世界にひらいていく必要があり、世界からみて福島=原発というイメージをどう変えていくのかを考えるべきだ」と語った。

 また出版社の株式会社ゲンロンに勤務しながら、ロシア語翻訳や大学で講師も務められている上田さんは「語学はスポーツと同じ、毎日トレーニングをしなければすぐになまってしまう。しかし語学ができると確実に世界は広がる」と語学の重要性についても語った。
 
 講義の終盤に上田さんは「旅に出るべき」と話し、旅でなくとも、今、もし何かやりたいことがあれば、すこし背伸びをしてでもやってみることが大切だとした。「武器を持っていても技を知らなければ何もできない。その技は様々な経験をすることで知ることができる。武器を磨き、技を知ること、これを継続していけばいつか自分のやりたいことができるようになる」と学生に向け熱く語った。

 国内外で活躍されている上田さんの講義は、学生にとって有意義なものになった。

【記事:学生広報スタッフ 片尾 太一さん(外・1年次)】
「福島第一原発観光地化」について話す上田さん
ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所の現在をスライドで紹介
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