「京都の伝統文化」で料亭「六盛」の三代目当主 堀場 弘之さんが講義

2014.06.18

 6月18日、共通教育科目「京都の伝統文化」で、本学卒業生で平安神宮の隣にある料亭「六盛」の三代目当主である堀場 弘之さん(1970年・経営卒)がゲストスピーカーとして「京料理の源流・和食のマナー」をテーマに講義を行った。堀場さんは過去の文献などを参考に京料理の源流について調べ、1994年に平安王朝料理を再現することに成功した。その再現された平安王朝料理は現在も「六盛」で提供されている。

 堀場さんは京料理の源流について「平安時代の公家を中心とした大饗料理、室町時代の武家社会を中心とした本膳料理、千利休のころの懐石料理、江戸中期の会席料理、寺院総本山の精進料理、これらすべてが合わさって京料理に発展した」と話し、平安時代の大饗料理から1200年後の現在の京料理においても、素材が一番大事であり、素材を生かしながら料理を作るために濃い味付けは必要ないと説明し、京料理の味付けはダシに手間をかけることによって調味料による味付けはほとんど必要ないと話した。

 講義の後半では、和食のマナーとして、割り箸の正しい割り方と上座・下座について説明した。割り箸の正しい割り方について、「上下に箸を割るのが正しい割り箸の割り方であり、口で割り箸を割るのは最も行儀の悪い割り方である。グローバル化が進んでいる現代の日本において、海外から日本に訪れる人たちは日本のルールをしっかり学んできている。日本人の箸のマナーが悪いと、そのような人たちに示しがつかない」と話した。また、上座・下座については「上座は年齢に関係なく招待された人が、下座は招待した人が座る場所であり、見分け方としては、入り口から最も遠い席が上座、近い席が下座である」と説明し、実際に社会に出た際には、注意してほしいと講義を締めくくった。


[記事・写真:学生広報スタッフ 福村 寿也さん(経営・3年次)]
堀場弘さんが「京料理の源流と和食のマナー」について講義を行った
平安時代に使われていた銀製箸を再現したもの
割り箸の正しい割り方を学生に質問
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