「スポーツと人間形成」でロサンゼルス五輪 柔道 金メダリストの松岡 義之さんが講義

2014.06.20

 6月20日、共通教育科目「スポーツと人間形成」のゲストスピーカーとして、本学卒業生でロサンゼルス五輪 柔道 金メダリストの松岡 義之さん(1979年・経済卒)が来学、講義を行った。

 講義が始まって最初に、ロサンゼルス五輪で勝ち取った金メダルを受講生全員に手渡しで回し、直接手に取った学生は緊張した面持ちでその感触を確かめていた。松岡さんは、「当時はメダルを取るために青春をかけ、すべてをかけてきたが、今となってはメダルよりそれまでにやってきたこと、出会ってきた人々の方が大きな財産となっている」と語った。

 中学から柔道を始めたという松岡さんは、「4年間、あきらめずに柔道を何とか頑張っていこうという目標で京都産業大学に入学した」と話し、エリートコースではなかった自分がオリンピックにまで行けたのは、努力や運もあるが、周りの人々があってのことだと思うと続けた。また、通常では松岡さんのような軽量級の選手は団体戦で最後になる副将、大将を努めることは少ないが、大学当時に、プレッシャーのかかる副将、大将を努めたことで少しずつ精神的に強くなっていったと話した。

 松岡さんは強くなるため、「自分のよさを引き出すのは何か?」「自分の弱点は何か?」など自分を知り、相手を知ることを心がけてきた。学生からの質問で金メダルをとった時の感想を聞かれると「責任を果たしたと思い、ほっとした」と答え、表彰台で日の丸を見ながら頭に浮かんだのはこれまでお世話になった人たちのことで、一人ではここまでこれなかったという感謝の気持ちでいっぱいだったと話した。その後、企業の女子柔道部を指導した際の苦悩や努力、人生を左右するときに後押しをしてくれた家族への感謝などを語った。

 最後に、「全てが揃っている人なんていない」とした上で、大学にいる内に、頭と体、両方に色々な刺激を受け、吸収して、柔軟な対応力を養ってほしいと学生に向けてエールを送った。
本学卒業生で柔道金メダリストの松岡さん
ロサンゼルス五輪で松岡さんが勝ち取った金メダル
多くの受講生が熱心に聞き入っていた
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