法学会春季講演会「現代社会における税理士の使命」開催

2014.06.02

 6月2日神山ホール大ホールにて法学会春季講演会「現代社会における税理士の使命」が開催され、日本税理士会連合会会長の池田隼啓さんが講演を行った。

 池田さんは関西学院大学大学院を卒業後、1964年から税理士となり2007年より日本税理士会連合会の会長を務めている。

 講演の前には戸田五郎法学部長の挨拶があり、「どのような仕事に就くにせよ社会的意義や使命を持たなければいけない。この講演で税理士について知るのはもちろんの事、将来を考える機会になれば。」と語った。

 税理士は業務独占権を有する専門家の1つである。池田さんはノーブレス・オブリージュ(高い地位の人にはそれなりの義務がある)という言葉を挙げ、税理士制度の歴史・概要、税理士の具体的な業務、税理士資格の取得制度、税理士と弁護士・公認会計士の違いと類似点などについて、税理士制度の基本から最新の法改正まで、丁寧に説明し、その使命について「税理士は独立した公正な立場において、申告納税制度の理念に基き、納税者の信頼を獲得し、その権利と利益の保護に努めなければならない。」と語った。

 また、税理士の資格の成り立ちについても説明し、「税制は国家の歴史を物語っており、税を語る事は国家を語る事になる。税を語る事で国家を支えていただきたい。」と自身の思いを伝えた。

 最後に、学生へのメッセージとして、学生時代に勉強しておくべきこととして、社会に出ると絶対に必要となる財務諸表と英語の二つが挙げられた。

 本学には税理士を目指す学生のため、法学部と経営学部の融合プログラムとして会計・税務プログラムがあり、また大学院には「税務エキスパート」ジョイント・プログラムが設置されている。本講演会でも、会場には多数の法学部生のみならず、学問分野の重なる他学部生や一般参加者も詰めかけ、熱心に耳を傾けた。

[記事・写真:学生広報スタッフ 福家雅彦さん(法・3年次) 空野遥さん(文・1年次)]
日本税理士会連合会会長 池田隼啓さんが講演を行った
学生にわかりやすい説明をされた
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