『京都の伝統文化』京料理の源流と和食のマナー

2013.07.03

 7月3日水曜日の4時限、「京都の伝統文化」において、京料理料亭「六盛」の三代目当主、堀場弘之さんを招き、「京料理の源流と和食のマナー」をテーマに講義が行われた。

 堀場さんは、昔の文化を伝えたいと文献をもとに自ら「京料理の源流」を研究し、5年かけて再現した。堀場さんは、京料理の起源は平安時代で、天皇や左大臣・右大臣によって催された年に1〜2回の宴、「大饗」に由来するものだと説明した。宴で並ぶ料理はとてもシンプルで、白磁の器に一種類の食材だけが山の形に高く盛られるというもので、量が必要となるため、用意に2ヶ月かけることもあったという。 また調理法も「切る(つまり生)、蒸す、焼く、和(あ)える」の4種類しかなく、調味料も4種類しかなかった。 仏教の盛んな時代、味の悪し良しを語るのはタブーとされていたとはいえ、この調理方法では「あんまり美味しくなかったでしょうね」と堀場さんも苦笑をしていた。

 マナーの話では、たまに箸を口で挟んで割る人を見かけるが、箸は縦ではなく横に持って割るもの。外国の方は和食の勉強もしているので、日本人として恥ずかしいと語った。 この講義を受けた受講生からは「和食のマナーは本当に役に立つ」「日頃の観点とは違う作法に感心した」といった声が寄せられた。

【記事:学生広報スタッフ 本田 彩さん(法学部・2年次)・小笠原 貴博さん(文化・3年次)】
朝廷料理を再現したものを見せる堀場さん
当時の盛りつけ方を絵で示す堀場さん
傾聴する受講生ら
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