総合生命科学部 第6回 バイオフォーラム2012 開催

2012.11.19

 11月19日、本学15号館15102セミナー室において、アメリカ ペンシルべニア大学医学部 George Gerton博士を招き、「第6回 バイオフォーラム2012」が開催された。

 精子細胞は重要な機能を担う複雑な構造をもつ。この細胞の鍵となる特徴は鞭毛(尾部)であり、精子を卵に進ませ透明帯のような卵外皮を通過させるのに役立っている。近年、講演者George Gerton博士が主宰する研究室では、鞭毛上のどこにどのような蛋白質が存在し、それらが鞭毛の運動性をどのように制御し動かしているかをより深く理解するために、精子尾部を対象にしたプロテオミクス解析(proteomics、タンパク質の網羅的な解析:ゲノムの網羅的な解析をゲノミクス genomics とよぶことと対応する)に着手し、代謝酵素や構造蛋白質を含む多くの蛋白質の同定に成功している。

 今回のバイオフォーラムでは、そのような精子のプロテオミクス解析の目的と最先端の知見について、アデニル酸キナーゼの精子における役割及びAMPが精子の運動制御に関わる可能性や、精子尾部のアクセサリー構造に見つかった他の代謝蛋白質の役割などを中心に詳しく紹介され、活発な質疑応答が行われた。
講演者のGeorge Gerton博士
講演後、活発な質疑応答が行われた
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