天文学入門講座特別編 第2回 「天文観測装置の最先端」 開催

2012.09.29

 9月29日(土)午後3時から、神山天文台サギタリウスホールにて天文学入門講座特別編が開催され、30人が参加した。
 
 まず池田 優二 本学理学部准教授が、新しい観測装置によって新しい発見がなされてきた天文学の歩みを紹介し、観測装置の概要を解説した。
 
 次に近藤 荘平 神山天文台研究員が、宇宙初期からの元素の形成の歴史を調べるために開発し、さきごろ完成にこぎつけた近赤外高分散分光器WINERED(ワインレッド)について講演した。これまでの同等の観測装置に比べて2〜3倍以上暗い天体を見ることができるので、この分野では世界のトップに立っていることや、開発において苦労した点などの説明があった。
 
 最後に中西 賢之 特定職員(2011年理学部卒業)が、同観測装置に用いる真空冷却容器の開発に関連して、材質の選定や強度を上げるための工夫など、ものづくりの内容を具体的にわかりやすく紹介した。
 
 この装置は全てが唯一無二のオリジナルな設計であり、検証実験などの実際の開発の現場の臨場感が伝わる講演だったため、参加者からは「凄いことで、聞いていてゾクゾクした。」と大変好評だった。
 
 講演終了後にはアストロノミー・カフェが午後6時半まで開催され、参加者の方々は3名の講演者や天文台スタッフと存分に交流し、お茶を飲みながら天文学の様々な話題について語り合った。
参加者は講演に聞き入っていた。
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