教育エクセレンス支援センター主催教育講演会「学生にとって役立つFD」実践報告

2009.07.13

 7月13日、10505会議室で、京都大学高等教育研究開発推進センター 准教授 溝上慎一氏を招き、教育エクセレンス支援センター主催の「教育講演会(※FD推進委員研修会)」が開催された。

 教育エクセレンス支援センターでは、他大学におけるFD活動の先進事例や教育課題への取組みを知ることで、FDに対する意識を新たにし、本学での活動を推進するため、春学期・秋学期に「教育講演会」を行っている。

 今回の講演で溝上氏は、「学士課程教育の構築に向けて(答申)」を受け、「学士課程教育とは何か」「学士力とは何か」「単位制度の実質化(「授業外学習」という大きな課題)」について、アメリカの例を上げ説明した。

 また、「自主学習時間・読書」、「インターネット・ゲーム・マンガ」、「友人・クラブサークル」など、学生の時間の使い方をタイプ別に分け、「学生の充実感」「将来展望」「知識・技能の形成」「就職結果」がどのような違いを生むかという調査結果(電通リサーチとの共同研究)についても、分かりやすく解説した。

 これらのデータを参考にし、授業改善のあり方を議論する際、「以前の学生なら、できていたことができない。」と嘆いているのではなく、「授業の素材が身近でないため、学生たちが関心をもたない。もっと地域の話題や新聞記事、メディアを利用して授業をするべき。そうすれば学生は生き生きと勉強する。」など、教員の学習感についての示唆があり、実際の教育改善に活用できる講演会となった。

※FD(ファカルティ・ディベロップメント)とは大学教員の教育力を高めるための取り組み。
教育講演会の様子
調査結果について説明する溝上准教授
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