高大連携講座「地球温暖化の理解と解決へのクリーンエネルギー技術」

2008.10.11

 独立行政法人科学技術振興機構より、平成20年度サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト(SPP)「プランA」(※1)として採択された京都市立紫野高等学校と京都産業大学との高大連携事業の取り組みを、10月10日、11日の2日間に渡り実施した。

 化学分野の本講座は、「地球温暖化の理解と解決へのクリーンエネルギー技術」と題し、本学の大森 隆理学部教授及び理学研究科の学生が担当した。

 第1日目は、紫野高校において大森 隆教授による講義が行われた。人類が直面している数多くの地球環境問題の中でも、喫緊の解決を要する地球温暖化について、発生のメカニズム、歴史的な背景等の概要を説明した。さらに、発生までの過程に加え解決の過程として大森教授が取り組んでいるクリーンエネルギー技術についても解説した。具体的には化石燃料の代替エネルギーとして水素に着目し、「いかにして枯渇性エネルギーを使用せずにCO2排出を抑えるか。」という着眼点から太陽光を利用した水素製造について特に詳しく説明した。

 第2日目は、京都産業大学2号館13実験室において、水分解による水素製造の実験を行った。その後、屋上に設置された太陽電池パネルを用いた水素発生の実験を体験した。実験終了後には、「純粋に今回の実験について感じたこと、興味を持ったことなど自由に意見を出し合おう。」と大森教授の指導のもと、参加した高校生は今回自身が体験した中から思い思いの感想を述べた。

 講座終了後、高校生は学内食堂で昼食をとり、中央図書館や大教室棟、総合体育館などを見学し、大学という場所を具体的に感じ取った様子であった。

※ サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト「プランA」とは、大学等研究機関が主体となって高等学校等と連携し、理科系科目について体験的な学習を実施する取り組みに対して支援がなされるもの。
理学研究科の学生のサポートのもと実験を行う紫野高校生
天候にも恵まれ太陽電池パネルを用いた水素発生を観察した
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