高大連携講座「液晶、プラズマテレビから有機ELテレビ時代へ、そして」

2008.07.26

 独立行政法人科学技術振興機構より、平成20年度サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト(SPP)「プランA」(※1)として採択された京都市立紫野高等学校と京都産業大学との高大連携事業の取り組みを7月25日、26日の2日間に渡り実施した。
物理分野の本講座は「液晶、プラズマテレビから有機ELテレビ時代へ、そして」と題し、本学の坪井泰住・コンピュータ理工学部教授、谷川正幸・理学部教授及び工学研究科、理学研究科の学生が担当した。

 1日目は、紫野高校において坪井教授が講義を行った。日常生活と関連のあるテレビを題材とし、物理を学ぶ理由を熱心に話した。物理を学ぶ理由はエネルギー問題等、地球規模で考えなければならない問題を解決するところに繋がり、最新の有機ELテレビについてもその理念が組み込まれた製品であることを説明した。生徒たちは物理を数あるうちの1つの学問として学ぶだけではなく、地球の未来を救い得る可能性を秘めた学問であることを認識しながら受講した。

 2日目は京都産業大学において、光学及び電磁気学の基礎的な実験を行った。色々な物質の電気伝導を音で聞き比べる「電気測定」の実験では、生徒自身の身体の電気伝導を調べるための電子回路装置の反応に耳を澄ませ、体内の脂肪量で音が変わることがわかると生徒から感嘆の声があがった。参加した高校生は、日常の学校生活では使用できない実験器具に目を輝かせながら実験に取り組み、理数科目学習への意欲を湧き立たせていた。
 
※1 サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト「プランA」とは、大学等研究機関が
主体となって高等学校等と連携し、理科系科目について体験的な学習を実施する取り組みに対して経費支援がなされるもの。
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