高大連携講座 「エネルギー問題を考えた物理と化学の最前線から‐有機ELの科学‐」

2007.07.24

 独立行政法人科学技術振興機構より、平成19年度 サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト「プランA」(※)として採択された京都市立紫野高校と京都産業大学との高大連携事業の取組みに、本学の坪井泰住・工学部教授、谷川正幸・理学部教授および工学研究科の学生が担当し、物理科学実習講座「エネルギー問題を考えた物理と化学の最前線から‐有機ELの科学‐」を実施した。

 連携講座は7月24日、25日の2日間にわたって実施された。

 第1日目、紫野高校での講義においては、現在市販には至ってないが近く市販が予定されている有機ELテレビの科学と技術について、高校生にわかり易く解説をした。

 第2日目は京都産業大学において、光学および電磁気学の基礎的な実験を、高校生自身が物理実験装置や器具を用いて行った。いろいろな物質の電気伝導を音で聞き比べる「電気伝導測定」の実験では、生徒自身の身体の電気伝導を調べるために電子回路装置の反応に耳を澄ませ、体内の脂肪量で音が変わることがわかると感嘆の声があがった。そのほか、「光回折測定」では大学院生のアドバイスを受けながら計算式に頭を抱え、「光速度の測定」では慎重にオシロスコープを操作するなど、様々な表情をみせた。参加した高校生は、高校の授業では普段味わえない体験に、物理・数学など理数科目学習への意欲をたしかなものにした。

※サイエンス・パートナーシップ・プログラム「プランA」とは、大学等研究機関が主体となって高等学校等と連携し、理科系科目について体験的な学習を実施する取組みに対して経費支援がなされるもの。
有機ELテレビの科学についての講義に熱心に聞き入る紫野高校生
「光速度の測定」の実験について解説をする谷川正幸教授
「電気伝導測定」の実験を行う坪井泰住教授と高校生
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