Letters

人と体験をむすび次の一歩をあと押し 中田浩資

PROFILE

フォトグラファー 中田 浩資さん [2000年 外国語学部 卒]
専攻語の中国語を磨こうと長期の中国留学を経験。現地の写真を撮るうちにカメラの魅力に取りつかれ、カメラマンの道へ。海外経験が人生の大きな糧になったという自身の経験から、若者を中心により多くの人の旅に出るきっかけを創りたいと、中国に限らず、アジア地域を題材とした雑誌・旅行記などの分野で活躍中。
フォトグラファー 中田 浩資さん [2000年 外国語学部 卒]

カメラと共に過ごした
留学時代に、自分の原点がある。

「大学4年間で、どこまで語学力を伸ばすことができるか」。入学後、語学力をより磨くには現地に行くべきと考えるようになり、船に乗って中国へ旅に出たのが、1年次の春休みでした。その際、せっかくの長期旅行だからと古いフィルムの一眼レフカメラを購入して持っていき、現地で写真を撮って回ったことが、今の私の原点だといえます。当時の中国はまだまだ発展途上で、人が少なくさびれた街でした。今でも昨日のことのように思い出せるほど、当時の印象は私の記憶に強烈に刻まれています。その影響で帰国するときには「この大国のことをもっと深く知りたい。次はここで暮らしたい」と考えていました。その後、大学で語学を磨きつつ趣味として写真を撮り続け、再度中国を目指したのは3年次の終わり。今度は新たに購入したカメラと共に北京に向かいました。朝から語学学校で学び、放課後は写真記者として自転車で移動しながら北京市内の写真を撮り、契約していたロイター通信に提供するという生活を2年間続けました。この間に、クリントン元米大統領の来中や香港の返還、携帯電話の急速な普及など、時代の変化を目の当たりにしただけでなく、モンゴル、チベット、ネパールなども訪れ、多様な文化を体験。知らない世界を見聞きしたことに大きな影響を受けたので、海外経験が私のその後の人生を変えた、といっても過言ではないと思います。

やりたいのは、一歩踏み出す
きっかけを創る仕事。

北京留学から帰国し、大学を卒業してからは、中国製品を輸入する商社に入社しました。しかし、自分のやりたいことはこれではないと考え、退社。その後上京し、カメラマンの道を探すことにしました。運良く広告制作のアシスタントとしてキャリアをスタートでき、仕事を覚えてから独立。はじめはアルバイトをしながらカメラマンとして活動し、少しずつ旅に関する仕事を増やしていきました。ようやく旅関係の仕事が中心になってきたなと感じ始めたのが、独立から5、6年後です。ちょうどその頃、学生時代からファンだった旅行作家さんと知り合うことができ、カメラマンとして旅に同行させてもらえることになりました。それ以来、毎年この作家さんと旅をしていて、各駅停車のローカル線でアジアを巡ったこともあります。アジアの文化は本当に多様で、同じ国の中でも全く異なる文化に出会えることが多く、旅は毎回驚きの体験ばかり。旅好きな人もそうでない人も、私の発信した情報をきっかけに次の旅を決意してもらえればと考えています。理想は、人生をより豊かにする体験と多くの人をむすぶこと。読者を惹きつけるコアな体験を求めて、私はこれからもアジアをベースに旅を続けようと思います。

やりたいのは、一歩踏み出すきっかけを創る仕事。

中田さんからひとこと!

学生時代に
やっておくべき!

今しかできない旅がある!

わからないときは
とにかく行動!

やりたいこと、行きたい場所を見つけるには、いろいろと見聞きすることが必要。人に話を聞いたり本を読んだりすれば、何かヒントが得られるはずです。

学生時代をもっと
価値あるものに!

楽しいことも辛いことも、さまざまな経験があなたの未来の財産になります。勉強や旅に限らず、何かに積極的に取り組んでみてください。

皆さんもぜひ旅に出ましょう!

vol.77 サギタリウス 2017年9月22日発行

サギタリウスに載りたい人募集!京都産業大学 広報部までお問い合わせください。E-mail:ksu-sag@star.kyoto-su.ac.jp TEL:075-705-1411

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