令和元年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「年間報告書」 キャリア形成支援 教育科目

1.「学習成果実感調査」についての分析結果

キャリア教育センターが開講する産学協働教育科目については、すべての科目で学習成果実感調査を実施した。
設問13では、科目の満足度に関する設問であるが、ほぼすべての科目について満足度は高かった。すべての科目の結果を合わせた場合でも、90 %以上の学生が「とてもあてはまる」「まああてはまる」と答えている(設問13:平均4.41)。
設問5から12までは、産学協働教育科目により学生に身につけてもらいたい能力についての、学生の自己評価に関する設問である。すべての設問において、「とてもあてはまる」もしくは「まああてはまる」と答えた学生が70%〜80%を超える割合でおり、評価が高いことから、授業の狙いは概ね達成できているのではないかと判断できる。
授業のよい点についての自由記述(設問16)の内容は多岐にわたるが、学生たちがグループワークや企業等との関わりの中で刺激をうけて成長している様子が見て取れた。
一方、設問17では、学生から具体的かつ前向きな改善提案も寄せられている。担当教員にフィードバックし授業改善につなげる必要があるだろう。

2. 「ワークショップ」についての報告

キャリア形成支援教育科目(産学協働教育科目群)については、あえて「公開授業&ワークショップ」は実施していない。これは、担当教員に事前に確認をとれば、ほぼすべての授業を見学することが可能であり、また複数クラス開講の科目については、担当教員による教員会議がおかれているからである。教員会議では、授業内容についての調整、情報交換、意見交換が頻繁に行われており、恒常的に授業改善を進める体制が整っている。

3. 総括

(1)1と2において確認された、本学部の授業・カリキュラムの長所

  • 学生の満足度が非常に高い。
  • 学生にとっては、学外の企業や企業人と関わる貴重な機会となっている。
  • 具体的な経験と振り返り(内省)を繰り返すことによる教育効果が高い。
  • 実践を通じないと学べないことを身につけることができている。
  • アクティブラーニング型の教育手法がふんだんに取り入れられている。
  • 多クラス開講科目においても、教員間の連携がとれており、授業改善体制が整っている。

(2)1と2において確認された改善すべき点

  • 教員側が気をつけていても、グループワークなどでフリーライダーが生じてしまうことがある。
  • 授業に対して意識の高い学生と、意識の低い学生が混在しているときに、意識の高い学生が不満を持つことがあるようである。

4. 次年度に向けての取り組み

今年度に実施した学習成果実感調査の結果については、担当教員にフィードバックし、次年度の授業改善に役に立てる。現在、キャリア形成支援教育科目(産学協働教育科目群)については、科目ごとに設定している教育目標が達成できているかを測定するため、質問紙調査による教育効果測定を導入しているところである。次年度以降もすべての科目において学習成果実感調査を実施し、教育効果測定の結果と合わせて授業改善につなげていきたい。
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