平成27年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた
「中間報告書」 キャリア形成支援 教育科目

1.「学習成果実感調査」についての分析結果

キャリアプラン系3科目①②③(※)に関して報告する。
(※)調査対象科目名
①自己発見と大学生活(1年次)
②大学生活と進路選択(2年次)
③自己発見とキャリア・プラン(3年次)
特に、授業の教育目標および特徴を示す以下の項目に着目した。
(A)学生同士のコミュニケーションを取り入れたアクティブ・ラーニング型手法の有効性
(B)教育目標である3点すなわち自己理解・自己肯定感の改善
(C)自ら情報獲得しようとする意欲・キャリア形成に対する意欲の向上
(D)3科目の共通目標「AWAYからHOMEへ」の実現に関連する、大学内の友人増
(E)自由記述
なお、以下の数値は「強くそう思う=5」「そう思う=4」「どちらともいえない=3」「あまりそうは思わない=2」「そう思わない=1」の平均値である。

(A)の3科目平均は3.98、出席率80%以上の受講生では4.00の結果であった(以下後者結果は( )内で表記)。3科目受講生の8割が「人と対話するコミュニケーションスキルが向上した」に「強くそう思う・そう思う」と回答し、対話の効果を実感したと評価できる。個別にみると、①4.11(4.01)②4.00(4.08)③3.83(3.84)であり、アクティブ・ラーニング型手法を大人数授業で展開する科目として、概ね評価できる結果となった。
(B)の自己理解は①3.85(3.86)②4.12(4.21)③4.14(4.14)、自己肯定感は①3.66(3.67)②3.78(3.80)③3.71(3.74)であり、3科目とも自己理解については8割、自己肯定感については7割の学生に改善傾向がみられた。しかしながら、自己理解では学年が上がるにしたがい深化している結果がうかがえた一方で、自己肯定感においては学年差はみられなかった。良質な行動意欲、成長意欲を支える自己肯定感を高める工夫を授業に取り入れることを、特に、社会に対して自らがキャリア形成活動を始める3年次生に対して一層強化したい。
(C)情報獲得意欲については①3.71(3.73)②4.11(4.20)③4.37(4.38)、キャリア形成に対する意欲については①3.72(3.73)②4.05(4.11)③4.21(4.23)であり、これらは教育プログラムの体系化におけるねらい通り学年が上がるにしたがって意欲が増す傾向がみられた。継続して、教育効果向上をはかりたい。
(D)友人が増えたか、について①4.03(4.05)②3.49(3.58)③3.26(3.32)であり、1年次では8割、2年次で5割、3年次で4割が肯定的評価をした。中でも1年次の受講生8割以上が「友人が増えた」と回答しており、初年次教育において一定の人間関係を形成できていることには留意したい。
(E)自由記述については概ね肯定的な内容であり、すべての科目で「もっとコミュニケーションをはかりたい」「もっとひとと話す機会がほしい」「自分の意見とひとの意見を比べることで成長したと思える」「視野が広がった、刺激を受けて前向きな気持ちになった」など、共通するコメントがみられた。中でも①では「受講してよかった」「大学になじめた」という肯定的評価の一方で、「グループワークを真剣にやらない学生に対する批判」の声がみられた。これについては改善策を講じたい。②では「視野のひろがり」「大学生活に対する希望が高まった」「将来に対するビジョンが明るくなった」など概ね肯定的な評価であった。③では「多様な価値観に触れ自分を見直すきっかけになった」「卒業後のビジョンが描けた」「社会人との交流によって刺激を受けた」などの肯定的評価の一方で、「自身の社会性や社会に旅立つ準備不足に対する不安」がみられ、就職活動に役立つ直接的な内容を求める声がみられた。今後は進路・就職支援センターとも連携をはかりながら、授業の組み立てをおこないたい。

最後にシラバス確認状況と受講科目数について述べる。
シラバス確認状況は非常に良く、①で7割超、②で85%、③は9割超であり受講生がシラバスを確認したうえで受講を決めていることがうかがえる。
受講科目数については、注目すべき結果がみられた。コーオプ教育体系化WGおよび運営委員会では、体系的にキャリア科目を学ぶ想定で教育プログラムを設計しているが、実際には「キャリア科目は当該科目の受講が初めてである」との回答者が②約4割、③約2割を占めていた。さらに①を受講していない者が②で3割、③では2割であった。2014年度より①の受講生が2,000名を超えたため今後は改善が予想されるが、全学の視点でいえば『複数のキャリア科目を受講しない学生』『キャリア科目を1科目のみ受講生する学生』を想定した上での対応も必要である。すなわち、体系的でありながら一方で1科目ごとの教育成果も確実に獲得させるために、科目教育目標の明確化と測定を継続しいずれの学生においてもキャリア形成力向上を目指す。

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