平成27年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「年間報告書」 人間科学教育科目

1. 「学習成果実感調査」についての分析結果

人間科学教育科目の目標として、専門外の幅広い教養を身につけることが挙げられるが、「この講義で学びの面白さを感じた」か、「この講義に満足している」か、さらに「自分の専門外の学問分野についても理解が深まった」かという設問に対して、いずれの設問にも約6割が「強くそう思う」、「そう思う」と回答していることから、一定程度その目標は達成されていると言える。
一方で、「この講義を受講するにあたって、もっとも重視したもの」としては、「講義内容」を挙げている受講生は4割ほどにすぎず、「開講曜日・時限」を挙げている受講生が3割以上いることは、体系的な知識の習得をはかるという人間科学教育科目の理念とは必ずしも相容れない面をもつことを示している。
「課題のための時間を含めて、予習復習を十分に行った」かという設問には、「強くそう思う」と「そう思う」とを合わせても、わずか16%にすぎず、「準備学習等(事前・事後学習)を平均して何時間しましたか」という設問にも6割近くが「30分未満」と答えていることから、十分な学習成果が挙げられたかどうかに関して、より精細な調査が必要な結果となっている。

3. 総括

(1)1. と2. において確認された、本学部の授業・カリキュラムの長所

人文・社会・自然科学の各領域において、「基本科目」と「展開科目」という枠組みでカリキュラムが設定されており、加えて自らの専門領域以外の学問分野を履修することが義務づけられているために、多面的に幅広い教養を身につけ、体系的な知識の習得をはかることができる。

(2)1. と2. において確認された改善すべき点

十分な学習成果を上げるためには準備学習等を毎回着実に実施する必要があるが、「30分未満」しか準備をしない受講生が多く、なかには準備せずに出席する学生が少なくないことが想定されることから、準備学習の実施率がどの程度であるかについてより精細な調査が要請される。

4. 次年度に向けての取り組み

学生が体系的な知識の習得をすることができているかを、「基本科目」と「展開科目」の履修パターンを引きつづき追跡調査をし、準備学習の実施率がどの程度であるかを調査するなどして、確認していく。
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