【国際関係学部】ポーランド/国立アダムミツキェヴィチ大学に留学中の3年次 土生田 将伍さんを取材しました!

2024.04.25

学部の授業以外にも活躍の場を求めて積極的に取り組む学生を紹介する本企画。

今回は、ポーランドの国立アダムミツキェヴィチ大学に交換留学中の、国際関係学部3年次 土生田 将伍さんに話を聞きました。

なぜ留学先に国立アダムミツキェヴィチ大学を選びましたか?

入学当初から異文化への関心や興味があり、3週間のニュージーランドへの海外フィールドリサーチを経験したことで、大学生活の中で絶対に1年間の交換留学に行きたいと考えていました。ポーランドは第二次世界大戦中に悲惨なジェノサイドがあったアウシュヴィッツ収容所が位置していたり、ウクライナ問題を受けて2023年の時点で移民をヨーロッパの中で一番多く受け入れている国でもあります。そこで、さまざまな歴史的背景を持つポーランドに身を置くことで、自分が関心を持っている人種差別や移民問題について、ありのままの実情を知ることができるのではないかと考え、国立アダムミツキェヴィチ大学を選びました。
ポーランドでの農家によるデモ
いつも通っているキャンパス

留学期間(前半)のスケジュールを教えてください

2023年9月30日 ポーランド到着
10月1日 秋学期開始
10月2日〜10月13日 履修登録
11月1日〜11月3日 休み(日本でいうお盆休みのようなもの)
12月22日〜2024年1月7日 冬休み
2月5日〜2月18日 期末試験
2月19日〜2月25日 春休み
2月26日 春学期開始
3月28日〜4月2日 イースター休み
5月1日〜5月3日 メーデー休み
6月24日〜7月7日 期末試験
ハロウィンパーティーではギターを演奏しました
たくさんの友達を作ることができたシティツアーでの写真

留学先で履修した授業科目や授業の様子を教えてください

私は移民や人種差別、ナショナリズムに関する授業などを受講しました。どの授業も日本と比べて、グループでディスカッションすることが多く、最初は慣れない英語で自分の意見を伝えるのが難しかったです。正直、周りとの英語力を比べ自分の英語力に自信が持てなくなり、授業内での発表が控えめになってしまう時もありました。しかし、改めて留学に来ている意味を考えた時に英語力を絶対に上げることが一つ目標としてあったので、例え細かい文法が間違っていたり綺麗な文章でなくても、失敗を恐れずに英語で自分の考えを述べてみようとマインドチェンジしました。そのように考え始めるようになってから、自分自身も意見を述べれるようになり、積極的に授業に参加できるようになったと思います。受講した授業の中で一番興味深かったのは『Cities and Societies in Post-Migrant Conditions』という授業です。この授業では、共産主義崩壊後のポーランドの社会や文化について学習し、連帯の仕組みやウクライナ問題による移民の現状などを学びました。ポーランドに関連する幅広いテーマを網羅的に学習できて、留学に来たばかりの無知な自分にとって非常に役に立つ授業でした。
とある授業では広島の原子爆弾について議論しました
ほとんどの授業はこの建物で受けています

留学してから始めたこと(チャレンジしていること)はありますか?

ポーランドに来てからバスケや運動をたくさんするようになりました。私は中学生の時にバスケ部だったのですが、高校や大学に入ってからは住んでいる場所の近くにコートが無いなどの理由であまりしていませんでした。しかし、私が住んでいる寮の近くには屋外のバスケットコートが至る所にあって、誰でも気軽にバスケをすることができます。自分自身もポーランドに来てからバスケットボールを購入して、同じ寮の友人を誘ったり、時にはコートで出会った知らない人と一緒にバスケをして楽しんでいます。また、バスケットコート以外にも筋トレ用の設備が整った公園があり、散歩のついでに軽く筋トレをして帰るなど、とても健康的な生活ができているように感じます。
ポーランドの可愛らしい子どもたちとバスケで交流!
誰でも気軽に公園で筋トレができます

留学生活(前半)で心に残っているエピソードを教えてください

前半の留学生活で一番心に残っているのは、年が明けてすぐに行ったスウェーデンのストックホルムへの旅行です。私は高校の時から北欧のデザインや家具などに興味があり、一度は北欧の国に訪れてみたいと思っていました。ヨーロッパに留学するメリットの一つとして、航空券を非常に安く購入することができるので、他の国へ気軽に旅行できます。時期や国にもよりますが、私がスウェーデンに行った時は往復5,000円で航空券を購入することができました。ストックホルムではガムラスタンという旧市街や、スウェーデンを代表するアーティストであるABBAやAviciiの博物館に行きました。特に旧市街であるガムラスタンには、多くのお土産屋さんや、幅がわずか90cmしかない裏路地があったりと、ただ歩いているだけでも十分に楽しむことができました。また、ストックホルムには建物や料理などに見られる北欧文化の伝統的な要素がある一方で、アートやファッション、デザインといったモダンな要素も共存しているという点で、どこか日本と似ている部分を感じ親近感を抱きました。
そして何より一番記憶に残っているのは、ストックホルムでの夜ご飯です。スウェーデンの郷土料理であるミートボールとビールを一杯頼んだのですが、たったそれだけで4,000円でした。北欧諸国は物価がとても高いことで有名ですが、まさかここまで高いとは正直思っていませんでした。しかし、ポーランドの物価の安さを改めて再認識できた経験であり、今思えばある意味良い思い出だったと思います。
たった4つのミートボールとビール1杯で4000円です
スウェーデンのDJ、Aviciiの博物館に行きました!
ストックホルムの街並み

留学生活(後半)の目標を教えてください

留学生活の後半では、前半以上に積極的に授業に参加したり、友人と交流するなどして、英語でのコミュニケーションを増やしていきたいです。ポーランドに来た当初は慣れない海外での生活や、英語での授業や課題についていくので精一杯でしたが、生活して行く上で徐々に英語にも慣れてきて、精神的にもかなり余裕が生まれてきました。だからこそ、ポーランドでの留学生活という貴重な経験を無駄にしないように、後半の留学生活では自分から主体的に行動し、英語力をさらに上げていきたいです。また、ポーランド語の勉強や会話にもチャレンジしていきたいです。ポーランドでは英語よりもポーランド語を喋る人の方が多く、日々の挨拶もポーランド語で行うことが多いです。そのためポーランド語についてもっと知識を得て、寮の係員さんやポーランドの友人ともコミュニケーションを取って交流を深めていきたいです。
寮のベランダからの夕焼け。一番好きな風景です。
留学を終えて帰国する友人。日本語が流暢で凄く優しいトルコ人でした。

これから留学を考えている皆さんへメッセージ、アドバイスをお願いします!

留学に来た当初は自分自身も文化の違いや言語力の無さから、多くの困難や問題に悩むことがありました。しかし、この経験は決して日本では得られないものであって、そのような日々を過ごす中で自分自身をさらに成長させることができる貴重なものであったと思います。そしてその困難の分だけ、海外での生活は楽しいことがたくさんあります。歴史的な建物が多く健在するヨーロッパの国々を旅行することや、初めて見たポーランド料理を食べてみること、仲の良いポーランドの友達と日本のアニメを6時間一緒に観ることなど、毎日がかけがえのない日々です。
留学を考えている皆さんの中には、慣れない海外での生活や英語を使った授業についていけるか、他の国の友達を作ることができるかなど、さまざまな不安を抱えている人もいると思います。ですが、そのような留学に対する不安から過剰にそのハードルを上げて欲しくないと思います。実際に留学に来てみると、その不安は思っていた以上に些細なものであったと実感するはずです。また、その不安を解消するためにも、足を一歩前に踏み出して実際に行動に移してみてください。国際交流センターの留学に関する資料を閲覧したり、IELTSやTOEFLに向けて英語を勉強をすること、留学について詳しい先生方に相談してみるなど、小さなことでもできることはたくさんあると思います。そして最後まで諦めずに挑戦し続けて、留学を掴み取ってください。応援しています!
ポーランドで出会った友人たちと撮った写真
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